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カテゴリ:書籍・コミック
この本のタイトルとなっている疑惑の高点数を獲得したと筆者に断言されているのは、韓国のキム・ヨナ選手。
さらにこの本では国際スケート連盟の採点基準や審判の問題点も批判しています。 そして当のキム・ヨナ選手は筆者であるフリーライターの猫宮黒埜さんを提訴しましたが、逆に猫宮さんは公にことの次第を解明するために受けてたつと表明しています。 たしかに今年に入って数々の競技大会に参加しているキム・ヨナ選手の演技映像と点数が報道されましたが、その高得点については日本だけでなく、どの国の女子あまつさえ男子選手と比較しても乖離した加点に疑問が集中しています。 テレビではタブー視されているのかどの解説者も「わからない」と歯切れが悪い。 そんな中、一般の人にもわかりやすく採点方法やスケート連盟、オリンピック委員会などの内幕を暴露し、自費出版されたのがこの本です。 今月国別対抗戦で、自身は5位、日本チームは3位となったあとに、「ソチオリンピックを集大成として、将来はいい家庭を築きたい」と引退宣言を発表した浅田真央選手(22)はいつもキム・ヨナ選手と比べて報道されてきました。 常に高い目標を掲げ、自分に厳しく、前を向いて努力を重ねてきた彼女は笑顔がとても魅力的ですが、バンクーバーオリンピックで銀メダル獲得後に流した涙がとくに印象に残っています。 この本を読んで、演技をしている姿からはうかがいしれない苦悩をこの年齢でずっと抱えながら努力してきたのかと驚いたとともに、この若さで数年のうちに人の何倍もの肉体的・精神的苦痛を味わったからこそのちょっと早い引退宣言だったのだなあと思いました。 私は伊藤みどりさんがトリプルアクセルを成功させて銀メダルを獲得したアルベールビルオリンピックをテレビ中継で観てからずっとフィギュアが好きです。 浅田真央さんだけではなく、怪我を克服した後も高みを目指す高橋大輔選手、満身創痍ながら日本のために倒れこむまで演じきった羽生結弦選手、他の日本人選手皆さんを応援しています。 今フィギュアスケート界にはどんなことが起こっているのかを正確に知りたいと思うわれわれのために、この本はあえてタブーに切り込んで書かれたのでしょう。 作者に敬意を払うとともに、今後多くの方がこの本を読んで、さらに日本から世界へ疑問をなげかけるようにまでなってほしいと思います。 真央さんを始め多くの日本人選手が最後の大舞台として活躍するはずのソチオリンピックでは、正当な評価を各国全選手の方が受けられるようになってほしいです。
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最終更新日
2013年04月22日 12時10分49秒
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