レベル999のマニアな講義

『もう一人の悪魔』
『もう一人の悪魔　梅木刑事、最後の戦い　命のリミット８時間』


内容
悪夢を見る加藤啓吾（森山未來）
身重の茉莉亜（加藤あい）が姿を消したことが気になっていた。

一方、東野（杉本哲太）に言われたのも関わらず、梅木（武田鉄矢）は、
婚約者を殺した男・黒木真治（ＡＲＡＴＡ）の出所を刑務所前で待ち構えていた。
が、すでに出所済み。
再び、警告された梅木は、中央署の刑事達に拘束。取調室に軟禁される。
筒井（若村麻由美）を通して黒川の資料を渡された加藤は、梅木に呼ばれる。
加藤は、復讐に意味はないと説得するが、梅木は依頼してくる。

“ヤツは必ずやる。だから捜してくれ”と。

そんななか、太宰（伊武雅刀）伊坂（細田よしひこ）とともに、
ある民家の火災現場に行った加藤。住人は焼死。
被害者は、黒川昭五だった。。。。泥酔状態で事故と判断されそうになるが、
加藤は、梅木の資料で確認後、東野達に告げる。。。。黒川真治の父だと。
偶然の可能性も捨てきれないと東野は言うが、妙な胸騒ぎを感じる加藤は、
単独で、黒川の母・佳代（伊佐山ひろ子）のスナックへ向かう。
が、すでに、殺害された後だった。
捜査本部が立ち上げられ、容疑者を黒川真治として捜査が始まる。

情報を筒井から知らされていた梅木と話をした加藤。
そして、梅木は告げる。
“自分を裏切ったヤツらを皆殺しにするつもりだ”と。
次のターゲットは、黒川を裏切り別の男に走った女・冨田佐恵子（純名りさ）
加藤が東野に梅木のことを訴えたことで、東野は捜査復帰を特別に許すのだった。

加藤と梅木は、冨田佐恵子のマンションを訪れるとすぐに黒川から連絡が入る。

“その女には何もしない。もっと苦しい目にあってもらう”
黒川の狙いは、佐恵子の息子・祐介だった。

“早くしないと、凍えちゃうよ。リミットは８時間だから”

本庁の刑事達（堀部圭亮）のプレッシャーを受けながら、
中央署のメンツをかけた捜査が始まるが、見つからない。。。
そんなとき、梅木の携帯が鳴る。。。。黒川だった。

敬称略



ＡＲＡＴＡさん。。
こういう役って、良いですよね。
いつだったかもそうだったけど。


ま、それはさておき。

物語の方は、
ずっとネタフリをしてきた、梅木の婚約者を殺した男の出所である。

家族に虐待され、裏切られ。
学校、職場でもいじめに遭い、裏切られ続けた。

だから。。。。許せない。
自分をこんな目にしたヤツらを。。。。。殺してやる！

超凶悪犯・黒木。。。その心に抱えるモノは、根が深い。

追い詰めようとしても、逃げる黒川。
次々と犯罪を重ね、復讐を繰り返していく。

梅木に対しても、許せなかった。
幸せそうな二人を。だから、婚約者を殺した。。。。。。

同じ思いを加藤にも！


そんな物語だ。


今回、面白いですね。
今まで、いろいろネタフリされてきたことを、
キッチリと回収し、物語を生み出した感じである。

信じる、信じる事が出来ない

加藤と梅木が、ずっとぶつかり続けてきたことの究極の形ですね。

罪を憎んで人を憎まず。。。
そんな甘いことを言っていられない黒川。

加藤の選択は？梅木の選択は？

それぞれに、黒川と同じ復讐心が生まれているだけに、
本当に面白い物語になっています。

葛藤。。。。まさに、そんな感じですね。

衝撃的だったのは梅木の言葉
『人は忘れる。
　灯世と過ごしたおもいでは消えていく
　残っているのは殺された無念と、黒川への憎しみだけだ

人間だからこそ、人を憎み、。。。そして、苦しむ。
それでも許すことが出来るのか？

次回、最終回ですが、本当に楽しみです。


それにしても、人間の描き込みが真骨頂の『ＮＨＫ土曜ドラマ』ですが、
刑事モノの物語としても、秀逸の出来でしたね。

本当に面白かったと思います。



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