放置はNG! 高血圧は「血管ボロボロ」の主犯
おはようございます。いつもありがとうございます。毎日毎日、多くのステキなことがあり、感謝しています。男性では40代の30%、50代になると63%が高血圧で、女性では更年期以降に高血圧が増加しているそうです。高血圧は無症状の場合が多く、「サイレントキラー(静かなる殺人者)」といわれていますので、40歳を過ぎたら家庭でも定期的に血圧測定の習慣をつけるのがオススメだそうです。5000人以上の日本人を調べたところ、上の血圧が120mmHgを超えた時点で血管内皮細胞の機能は不具合を呈し、血圧が上がるほど不具合の程度は強くなっていたそうで、以下の研究結果にも出ています。日本人6万7千名の調査で血圧は120/80mmHg以上で心血管疾患による死亡リスクが高いことがわかっていますが、米国立心肺血液研究所の研究でも同様だったそうです。私の血圧を過去から最もリスクが低い120~110/80~70mmHgを維持し続けています。・健康診断の判定基準を改訂 150万人の調査結果を反映 人間ドック学会・「健康」の基準が変わる? 日本人間ドック学会の「新基準」に反応続々保険適用治療は、医薬品を使って検査値をコントロールしているだけの対症療法で、病気が治るわけではなく一生医薬品を飲まされるわけです。一番よい治療は、生活習慣病の原因となった悪い生活習慣を改めて医薬品に頼らずに検査値を正常にすることでむずかしくなかったです。一方では、長期戦略の苦手な日本は1961年からの国民皆保険制度で発展して50年以上経過した日本の西洋医学は国民の健康増進には貢献できず、50年間で医療費は国民所得比で3.54倍にもなっています。1964年から健康増進政策を開始して50年経過しても国民の健康状態は悪くなる一方という実に情けない厳しい現実があり、2014年に人間ドックを受けた人は、「A(異常なし)」+「B(軽度異常現在心配なし)」を合わせてわずか6.6%という非常事態で、過去の日本の健康増進政策を整理すると、◆1964年 東京オリンピック 体力つくり国民運動◆1970年 保健栄養学級の開催◆1978年 第一次国民健康づくり政策 成人病予防のための1次予防の推進 健康診査の充実◆1988年 第二次国民健康づくり政策 アクティブ80ヘルスプラン 運動習慣の普及に重点を置いた健康増進事業の推進◆2000年 第三次国民健康づくり政策 21世紀における国民健康づくり運動 健康日本21 一次予防の重視と健康寿命の延伸、生活の質の向上 ・2003年5月 健康増進法施行 ・2006年4月 介護保険制度を予防重視へ ・2008年4月 特定健康診査・特定保健指導 5年間の改善成果はわずか0.2% ・2011年4月 スマートライフプロジェクト 健康寿命をのばそう◆ 2013年 第四次国民健康づくり政策 第2次 健康日本21 健康寿命延伸・健康格差の縮小 この40年で、・心筋梗塞 米国は35%減少 日本は1.6倍・ガン 米国は1994年から減少 日本は3倍 病気予防には三種類あります。・第一次予防:健康増進、疾病予防 生活習慣の改善、生活環境の改善、健康教育による健康増進を図り、疾病の発生予防、事故防止による傷害の発生を予防すること ・第二次予防:早期発見、早期対処 疾病や障害を検診などにより早期に発見し、早期に治療や保健指導などの対策を行ない、疾病や傷害の重症化を予防すること ・第三次予防:リハビリテーション 治療の過程において保健指導やリハビリテーション等による機能回復を図るなど、社会復帰を支援し、再発を予防すること日本は健診などの第二次予防ばかりが重視され、病気にならないための一次予防にはあまり関心もなく経費もかけません。・「健康への出費は月3000円まで」をどう乗り越えるか そして、盛んに行われている健診の有効性にも疑問があるようで、健診に公費を投入しても無駄かも知れず、さらなる検証が望まれます。米国の医学会は自浄作用があって無駄な医療撲滅運動が拡大していますが、日本の医学会は既得権益を守ることには大変熱心ですが、自浄作用には疑問を感じます。無駄な健診や医療を撲滅できなくても40兆円の国民医療費を激減させるのは簡単ですが、国民皆保険に甘えて健康管理を怠り、世界一医療に依存している国民側も大きな障害になっています。日本は平均寿命こそ世界一ですが、2014年厚生労働白書によると健康管理は「何もしない」派が46%もいるそうです。そんなことから日本人の主観的健康度は主要36カ国中36位(2015年OECD調査)と最下位です。健康的な生活習慣を無視して好き放題の人は、やらない理由を探すのが得意だったり、「一寸先は病み」の現代で将来の健康がいかに蝕まれるかの想像力が乏しいとか、根拠のない自信を持ち過ぎの傾向などがあるようです。世界23カ国の健康意識調査で、健康的な食生活は23カ国平均は59%が意識しているのに対して、日本は半分以下の29%・最下位で、十分な睡眠をとる:54%(ワースト3)、定期的な運動:39%(最下位)という世界一の健康オンチ国です。・人生で今日が一番若い。・やる気よりやること。やる気があるだけではやらないのと同じです。行動こそが勝負です。(百寿医師・日野原重明先生)・健康こそ最大の資産であり、史上最高の投資である (リチャード・ブランソン:ヴァージングループ会長)・健康な身体を維持する意志力がないということは、人生を左右する重要な状況において、積極的心構えを維持する力にも欠ける。(ナポレオン・ヒル)・運動をする時間がないと考えている人たちは、遅かれ早かれ病気のための時間を見つけなければならなくなる。(エドワード・スタンリー伯爵)・ハーバード大学の研究によれば予防に1ドル投資すると医療費が3.27ドル減り、生産性が2.73ドル向上するそうで、健康管理をすると6倍返しになる。個人的には超健康マニアになって29年間で、歯科、怪我、検診以外には医療機関にかかった記憶がありません。また、私のクライアントもQOL(生活の質)が上がり、医療費は減っています。****************************【以下転載】****************************健康診断などで「高血圧」を指摘されたのに「少し高いだけ」「体質だ」などと、治療をためらっている人はいないだろうか? だが、血圧が高い状態を放置していると、体内では恐ろしい変化がゆっくり、しかし確実に進む。内皮細胞という、血管の健康を保つために必要不可欠な組織が不具合を起こすのだ。なぜ高血圧を放置してはいけないのか、内皮細胞という観点から考えてみよう。血管の壁は3層構造になっている。そのうち一番内側の、血液と接触する面を構成しているのが、「内皮(ないひ)」と呼ばれる一団の細胞だ(図1)。内皮細胞は、血管の一番内側に、びっしりとレンガのように敷き詰められている。 高血圧を放置すると、この内皮細胞が最初に傷み、具合が悪くなる(内皮機能障害)。「内皮機能障害を起こす最大の因子は、年齢と高い血圧です」。こう説明するのは、内皮細胞の観点から血管を研究してきた、広島大学未来医療センター長で心血管再生医学教授の東幸仁氏だ。 テニスコート6面分の内皮細胞に不具合 「内皮? たかが血管の中の話じゃないか」と侮るなかれ。内皮細胞を取り出して広げると、「テニスコート6面分の面積。縦につなげると10万キロメートルにも及びます」(東氏)。10万キロメートルといえば、地球2周半に相当する長さだ。つまり、高血圧を放置すると、体内では「テニスコート6面分」の不具合が、「地球2周半の長さ」にわたり引き起こされる計算になる。もしも痛みを伴う不具合なら、矢も盾もたまらず医療機関に駆け込んでいるだろう。 図1◎ 高血圧で傷む血管の内皮はこれほど巨大内皮細胞が痛むとますます血圧が上がる もっとも、内皮細胞の不具合に痛みなどの自覚症状はない。しかし不具合を放置すると、血圧が上がりやすくなるのに加え、動脈硬化も始まりかねない。さらに突然血管が詰まる危険性も高まる。内皮細胞には、これらの異常を抑制する3つの大事な働きがあるためだ。不具合の放置は、それらの働きを低下させる。内皮細胞の3つの働きとは、(1)血管の拡張・収縮調整、(2)血管壁内への異物侵入阻止、(3)血液を不必要に血管内で固まらせない─であると東氏は説明する(表1)。 表1◎ 内皮細胞の3つの働きまず、(1)の「血管拡張・収縮の調節」について見ていこう。 血管の中を流れてくる血液の量は、常に増減している。血液がスムーズに流れるためには、血液の増減に応じた血管の拡張や収縮が必要だ。内皮細胞は、この調節における主役だ。 従って、内皮細胞に不具合が生じると血管は必要に応じた拡張ができなくなり、血液が血管壁にかける圧力(血圧)は上昇する。つまり高血圧を放置して内皮細胞に不具合が生じると、「血圧はさらに上昇しやすくなる可能性がある」と東氏。まさに「悪循環」である。 加えて、拡張・収縮がうまく調節されないと、血管が引きつるように収縮することもある(この現象をスパズムと呼ぶ)。急激に血管が縮まるため、血管内の血液が固まるリスクが高まる。日本人では白人に比べ、このスパズムによる心筋梗塞の割合が多い。 動脈硬化の第一歩は「内皮細胞の不具合」 (2)の「血管壁内への異物侵入阻止」も、内皮細胞の持つ大切な働きだ。 生体では血中のいろいろな成分が、内皮細胞の下に潜り込もうとする。だがレンガのように敷き詰められた内皮細胞は、この侵入を許さない(図2-A)。しかし、内皮細胞に不具合が生じると、この阻止作用が弱まる(図2-B)。その結果、本来侵入するはずのない物質が、内皮細胞の下(血管の壁の中)に忍び込んでくる。 内皮細胞の下に侵入する物質の代表格は、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)。内皮細胞の下にコレステロールなどの「溜まり」(アテローム)を作る。「溜まり」が大きくなるとその部位の血管壁は厚くなり、弾力も低下する(硬化)。「アテローム性動脈硬化」(いわゆる動脈硬化)と呼ばれる状態だ(図2-C)。 そして、何らかのきっかけでこの「溜まり」が崩壊すると、コレステロールと接触した血液は急速に固まり、血管が詰まる(図2-D)。すると、その先に血液は流れなくなり、心筋梗塞や脳梗塞が引き起こされる(梗塞=ふさがって通じないこと)。 図2◎ 動脈硬化の第一歩は内皮細胞の不具合コレステロールの「溜まり」が崩壊すると、内部のコレステロールなどが血管中に漏れ、血液と接触する。血液は異物と接触すると固まる性質があるので、「溜まり」が崩れた箇所で血管は詰まる。心臓の壁に血液を供給する冠状動脈が詰まれば「心筋梗塞」や「不安定狭心症」、脳に血液を供給する動脈が詰まれば「脳梗塞」を起こす。(Higashi Y et al., Circ J. 2009;73:411-8.より作成)「内皮細胞は、動脈硬化抑制の最前線なのです」と東氏は話す。動脈硬化と聞くと、コレステロールばかりを警戒するかもしれない。しかし、ここまで見てきたように、その前段階として「内皮細胞の不具合」が存在している。そして高血圧の放置は先述の通り、この「不具合」を引き起こす最大要因の一つなのである。 「見た目が正常な血管」でも安心できない 血液は本来、「異物に触れると固まる」性質を持っている。コレステロールと接触した血液が固まるのはそのためだ。ではなぜ、血液は「内皮細胞」という「異物」に触れているのに固まらないのだろう。 それは、内皮細胞が「固まらないようにする物質」(一酸化窒素)を分泌しているためだ。これが内皮細胞の3つ目の働き、すなわち「血液が血管内で固まらないようにする」である。 裏を返せば、高血圧により内皮細胞が不具合を起こすと、それだけで血液が固まりやすくなってしまう。すると、何が起こるか。アテローム性動脈硬化を起こしていなくても、血管内で血液が固まる危険性が高くなる。 「実は、心筋梗塞で亡くなった患者さんの血管を調べても、動脈硬化が見つからないことは珍しくないんです」と東氏は言う。 注意したいのは、アテローム性動脈硬化を生じていない段階では、たとえ内皮細胞に不具合があっても、冠動脈CTや心臓MRIといった血管の形状を調べる検査では異常を見いだしにくいという点だ。人間ドックなどで「OK」のお墨付きをもらっていても、内皮細胞の具合が悪ければ、必ずしも安心はできない。 血圧の軽度上昇でも内皮細胞は傷む 内皮細胞の不具合についてさらに驚くべき事実を、東氏は指摘する。 東氏らが5000人以上の日本人を調べたところ、上の血圧が120mmHgを超えた時点で内皮細胞の機能は不具合を呈し、血圧が上がるほど不具合の程度は強くなっていた。「高血圧と診断される血圧値は診察室血圧で140/90mmHg以上ですが、そこに至らない段階で既に、内皮機能障害は始まっているのです」(東氏)。 上の血圧が140mmHg以上なのを放置するのは論外だが、内皮細胞の健康を考えるなら、それより低い120mmHg未満を目安に、生活改善に努めるべきだろう。 幸い、「生活習慣の改善や降圧薬の服用により、内皮細胞の機能は改善できます」と東氏は言う。しかし、あまりに長い間不具合が続くと、内皮細胞の健康は戻らないというから注意が必要だ。 「血圧高め」を放置せず、手遅れとなる前に対処したい。(出典:日経グッディ)