医学誌「New England Journal of Medicine」10月15日号に掲載された今回の研究では、認知症患者の終末期についての理解を深め、ケアを向上させるべく、22件のナーシングホーム(長期療養施設)で18カ月にわたる研究を実施。対象とした323人の患者は、家族を認識できないほか、6語以上話すことができず、失禁があり、全面的に介護に依存している末期の認知症患者であった。期間中に対象者の55%が死亡。死因となった合併症は肺炎が最も多く、次いで(肺炎以外の原因による)発熱、摂食に関わる障害が続いた。施設入居者の多くが息切れ(46%)、疼痛(39%)などの症状に苦しんでいた。