カテゴリ:日本史
クロニクル 米艦ミズーリ号上にて降伏文書に調印
1945(昭和20)年9月2日 72年前のことです。この日午前9時、東京湾に浮かぶ米国戦艦ミズーリ号上にて、日本の降伏文書への調印式が行なわれました。 日本側からは、政府代表の重光葵外相と軍代表の梅津参謀総長が、連合国側からは、各国代表とマッカーサー最高司令官が夫々署名し、ここに満州事変に始まる14年の戦争は、正式に終結を見ました。 日本側は降伏文書に署名する人選に手間どり、難航の末に足の悪い重光外相におはちが回りました。米国側は足の悪い重光外相のために、わざわざ艦上に椅子を用意して丁重に応対してくれたのですが、軍部は、降伏の文字が文書に入ることに、最後まで抵抗するなど、情勢を弁えない幼児性を発揮しました。なんとも情けない連中です。 この正式降伏後、589万人に及んだ軍人・軍属の復員が始まります。この589万人のうち、外地に314万人が派遣されており、完全復員にはかなりの時間を要しました。このほかに、特に中国、朝鮮、台湾からの、多数の民間人の帰国問題が存在したのです。 本来であれば、民間人の保護を優先し、民間人を先に帰国させ、最後に軍人・軍属が引き上げるべきなのですが、当時の日本の軍部や政府には、民間人を重視する発想はなく、自己の都合ばかりを優先させたことが、帰国時の大混乱と数多くの悲劇を生んだのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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