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カテゴリ:中国
pm2.5問題について、日本のネット内に、中国が日本等の外資系企業の責任や賠償を主張しているとか、日本の支援要請を拒否しているとする情報が広がっているようです。
事実を確認するためにgoogle日本語版とgoogle簡体中文版であれこれ検索して調べてみましたが、中国が日本等の外資系企業の責任や賠償を主張しているとするネット情報については、そのようなことが「一部で報じられている」といった調子で、中国側が公式にそのような見解を出しているとする確かなソースを見つけ出すことはできませんでした。ただ、重慶のニュースサイト「華龍網」に評論家の謝偉鋒が「日本がPM2.5の規準超えで中国をとがめるのは、旨い汁を吸って得意がるようなもの」と題した文章を載せ、中国での日系企業の責任も問題にしていました。 ↓ http://pinglun.eastday.com/c10/2013/0205/1209864360.html しかし中国が日本の支援要請を拒否したとの情報源は確かめることができました。「日本経済新聞」2013年3月2日のネット記事に「中国、日本のPM2.5対策協力に難色 石原環境相」を見つけることが出来ました。 ↓ http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK02011_S3A300C1000000/ 同記事によると、石原伸晃環境相が2013年3月2日の徳島市での講演で、環境省のPM2.5行動計画に基づき「担当者を訪中させ、観測機器の無償提供や研究者の受け入れを申し入れた」が、中国側の対応として「欧米には研究者を派遣して先進国の経験を聞くと言うが、残念ながら腰が引けていて、日本に行くとは言ってくれなかった」と述べたそうです。 石原伸晃環境相は、確かに中国の役人からそれに近い発言を聞いたのかもしれませんが、日中関係が厳しい状況下での講演会スピーチ内容としては余りにも配慮のないものだったような気がします。しかし、そこがやっぱり中国嫌いの石原慎太郎の息子さんなんですね。おっと、環境相のお父さんは「支那」嫌いだったんですね(ただ残念ながら「支那」という単語は一発変換出来ませんでしたよ)。 なお、この石原伸晃環境相の徳島での講演内容を中国の軍事専門サイト「西陸網」が「日本は驚く:中国が日本の提供する援助を受けとらないことに」と題して報じています。 ↓ http://junshi.xilu.com/20130303/news_340_330730.html このサイトの記事には徳島市の講演会での石原伸晃環境相の発言が紹介され、同環境相が「これらの建議は全く中国側の反応を得ることが出来なかった。(中略)中国の役人は『我々はすでに欧米に研究人員を派遣して彼らの先進的経験を学んでいる』と言って日本の援助計画を事実上拒絶しました」と述べたと報じています。 しかし、この中国のサイトの文章には石原伸晃環境相の発言だけが紹介されており、それに対する中国側の見解は全く出ていませんでした。他の公的な中国サイトにも日本の支援を拒否するような中国側の公式見解は見当たりませんでした。 どんなことでもそうですが、情報源を確かめてから論議しましょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年04月08日 13時10分48秒
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