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ポンコツ山のタヌキの便り

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2016年05月29日
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カテゴリ:エッセイ
 大阪で働いている次男が休みを取って 我が家に帰ってきたとき、二日目は「お父さんとだけ二人で食事がしたい」と嬉しいことを言ってくれたので、その日の夕方に天文館の焼き鳥の店に出かけ、大いに談笑しました。

 次男は酒が一滴も飲めず、最初に就職した 大阪の信用金庫では上司から酒をしつこく強要されるなどパワハラまがいの嫌がらせを受け、精神的に耐えかねて半年で退職し、その半年後に大阪の総合病院の事務職に再就職しています。

 病院の仕事にも慣れ、今年の春のGWでは4年前に卒業した大学のゼミの担当の先生と13人のゼミ仲間に呼びかけて彼の生まれ故郷の鹿児島市内や指宿方面の卒業旅行を成功させたりしています。

  
 次男坊の意外な側面を知ったので、焼き鳥屋さんでまずそのことを言いましたら、自分がしてあげたことで、みんなに喜んでもらえることがとても楽しいとの返事でした。私と全く違って、そんな風な優しい性格に育ったことをとても嬉しく思いました。

 焼き鳥屋で私はハイボールを、彼はノンアルコールのビール小瓶を頼み、まず乾杯してから、焼き鳥をいろいろ注文して食べ始めました。私はハイボール二杯目を追加注文し、酔いが回ってきたので、思い切って彼が高校三年生になったときの私への冷たい対応について質問をしました。

 私が進学先をどこにするのかと質問したとき、彼はこう言ったのです。「あなたは何でそんなことを訊くの。あなたにはそんなこと関心がないでしょう」。むかーっと来た私は彼に怒鳴ったものです。「子どもの将来のことに関心を持たない親がどこにいるかっ!」

 私のことをよそよそしく「あなた」呼ばわりし、子どもに関心がない人物と見られていたことに私は激しいショックを受けました。このとき以来、私と彼との間にはなんとも言えぬ疎遠な関係が生じたように思われました。

 そんな疎遠な関係に変化が生じたのは、私が慢性腎不全で透析治療中に心不全で気絶し、一週間ほど入院治療を受けていたときのことだったように思われます。彼が大阪から病院見舞いに来てくれ、瘠せ細った(透析治療による体重コントロールのためです)私の姿を見て驚いたようです。彼はそんな私の手を強く握って「早く元気になってね、お父さん」と声を掛けてくれ、「僕のお父さんはお父さんだけだから」と言ってくれました。そのとき私の両目から涙がどっと溢れ出したものです。

 焼き鳥屋で、彼が高校三年生のときの私への発言について 訊いたところ、彼は苦笑いしながら「そんなこと言ったかな。ただお父さんは僕が子どもの頃、叱るときに『お母さんに言いつけるよ』といつも言っていたので、自分の行為をチクる人というイメージが強かったな」との返事でした。なんだかずっこけるような返事で、半ば冗談半分に言っていたと思うんですが、子どもの彼にはそのニュアンスは伝わらなかったようです。子どもの頃、私が家庭で希薄な存在だったということを言いたかったのでしょうが、まあいいではないですか。もう私たち親子の間にあったわだかまりがすっかり溶けており、二人で仲良くいろいろな焼き鳥を注文して楽しく談笑しました。

 焼き鳥を満喫し、店を出るとき割り勘にしょうと言って私の財布を覗いたら二千円しかありませんでした。「ごめん、いま全額払ってくれる。後でお母さんから半額出してもらうよ」と言いましたが、やはり我が家では私は影の薄い存在だなと痛感させられました。
                                                   2016年5月29日





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最終更新日  2016年05月30日 20時09分01秒
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