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ポンコツ山のタヌキの便り

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2016年07月29日
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 内川さんが高校生だった頃(1963年4月~1966年3月 )、丘灯至夫が作詞し遠藤実が作曲し舟木一夫が歌った「高校三年生」が大ヒットし、あちらこちらで舟木一夫の「赤い夕日が校舎を染めて……」との歌声が流れていました。そんな流行歌「高校三年生」は、いまの内川さんには懐かしの思い出の曲ということになりますが、内川さんはこの流行歌を耳にすると、赤い夕陽に染められた校舎で声を弾ませながら熱く未来を語り合うようなクラスメイトなど一人もいなかった灰色の高校時代の情景と重なってなんとも表現しようのない複雑な思いに駆られるのでした。

 ただし、団塊世代の内川さんが同世代の当時の思い出に触れている文章などを読むと、この流行歌の歌詞通りの懐かしい思い出を実際に体験している人などはほとんどおらず、この歌詞には現実には存在しない憧れの学園生活が描かれているだけだと書いてあり、例えばこの歌の作詞者の丘灯至夫は高校時代病気がちで「4日登校すると2日休む」状況で満足に学生生活を楽しんだ記憶がないそうですし、作曲家の遠藤実は高校に進学できなかった憧れの思いをこめて作曲したとのことです。内川さんはそんな「高校三年生」にまつわる秘話を読むとなんとなく呪縛から解放されたような気持ちになりました。

 しかし、内川さんにとって、高校時代、ただ一人の友人もいなかったことはやはりなんとも辛い体験でした。特に昼食の時間、売店で買ったパンをただ独り椅子に座って黙々と食べることには耐えられなくなって、その昼食の時間に校舎の周辺を歩き回って時間をつぶすようになり、二年生後半にはついには不登校気味となってしまいました。内川さんの両親は共働きだったため、朝いつも時間通りに家を出る内川さんの不登校状態に長い間気が付かずにいました。

 そんな高校2年生後半頃、内川さんは奈良市の興福寺五重塔前のベンチに所在なくぼんやりと座っていたことがあります。そのとき、当時クラス担任だった化学のN先生と遭遇したのです。ただし、そのときのN先生の雰囲気は、不登校気味の内川さんのことを心配して学校周辺を探し回ってやっと見つけられたというようなものではありませんでした。N先生とバッタリ顔を合わせたとき、内川さんはもちろん驚きましたが、先生もギョッとされたようでした。その日は自宅研修日だったのでしょうか、内川さんには先生が散歩途中と思われ、先生はなんとなく気まずい思いで、内川さんに「学校にちゃんと来なさいよ」と一言忠告されただけで、その場をすぐに立ち去って行かれました、

 内川さんはほっとしたのですが、あの日のN先生との興福寺五重塔前の遭遇は、いまでもなんとも不似合いな「高校三年生」の歌をBGMにしてときどき思い出されるのです。






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最終更新日  2016年07月29日 16時11分20秒
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