税理士職業賠償責任保険
今日、税理士賠償保険の代理店会社から、税理士職業賠償責任保険の事故事例が記載された冊子、事故回避のための自己診断チェックリスト及び某著名税理士の消費税の教科書が送られてきました。 賠償責任保険は、税理士の過失により、依頼者に財産上の損害(過大申告・過大納付に伴う損害)を与えた場合に、税理士が負担する法律上の賠償責任に対して支払われる保険のことです。 私も念のため、開業当初からこの保険には加入していますが、今のところこの保険のお世話にはなっておりません(笑)。 事故事例の冊子を読むと、2010年度の賠償保険金額の支払額は964百万円で、保険事故の件数は211件、うち消費税がらみの保険事故が102件となっています。 1件あたりの賠償金額が1,000万円以上の大口の保険事故は2010年度で23件発生していますが、そのうち9件が消費税絡みの保険事故になっています。 保険金支払額の山は2003年度の1,339百万円で、一時期よりは保険事故の件数は減っているのかも知れませんが、まだまだ、高水準で推移していると思います。 消費税の保険事故の大半は、届出書の出し忘れに起因するものが大半だと思いますが、会計事務所側の単なる管理ミスだけではなく、そもそも届出書の提出期限や届出の効力発生時期に関する知識が欠落していたケ-スも少なからずあったということだと思います。だから、消費税の教科書を同梱してきたのではないでしょうか。 やはり税理士は、生の税法の条文、通達、質疑応答集を読み込んで、読みこなすことができるというところに、存在意義があるのではないでしょうか。そうすれば必然的にミスは減っていくと思います。私も読みこなすことができる条文数を少しでも増やしていきたいと思います。