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テーマ:政治について(19891)
カテゴリ:本帰国で再発見!
シンガポールで20年間首相を務めた建国の父「リー・カンユー」氏の長男「リー・シェンロン」氏が今月退任し、新たに4代目「ローレンス・ウオン首相」の誕生となりました。リー・シェンロン氏が首相に就任した2004年は私が渡星した翌年で、現在のような経済発展を遂げたシンガポールの姿とは随分違っていた事を思い出します。
5月16日にNHK「ニュース7 国際報道 :シンガポール 新首相誕生」で放送された内容が今朝ネットの記事にあり興味深く読みました。まずは2023年の「1人あたりのGDP」でシンガポールがアメリカを抜き第5位になっているのには驚きましたが、確かにシンガポールで生活していた20年間は年々「国や国民の豊かさの追求」が目に見えてあったと思います。 経済発展の理由には建国当初からの「人材こそが資源」という考えの元に「優秀な官僚を育成する教育制度を整備したこと(家柄や知名度ではなく学歴、政治力、実績重視)」の他に「アジア有数の貿易・金融の拠点へと成長させたこと」「海外からの企業誘致や投資の呼び込み(日本のように〇〇省や△△省を複数通してという猥雑さが少ない)」等が挙げられますが、実は国民(永住権所持者も含めて)や在星者の国の政治、経済の施策への満足度が高く、国の発展と共に自分達の財産も確実に増やしていってくれるだろうという「明るい将来」を目に見える形で見せてくれる政治力にもあると思っています。 新首相となったローレンス・ウオン氏は所謂カリスマ一族である「リー・一族」の出ではなく庶民派をアピールする実力派で、今までの「自分の言う事を聞け」というスタイルではなくSNS等を通して自分の意見をはっきり言いたい若者が増えている時代の流れに合わせて「対話重視」のスタイルで更なる経済発展を目指すという事です。親しみやすさを積極的にアピールするために「あなたたちと同じ目線で政治をやっているんですよ」「あなたたちのリーダーとして私は働きます」は当たり前の謳い文句のようですが、日本でこれを徹底して実行している政治家がどれくらいいるのだろうかと考えさせられます。 余談ですが昨年私が未だシンガポールにいた時にローカルの知人と新首相の話になり「でもなんだかんだ言ってもローレンス氏の後はリーシェンロン氏の息子さんが首相になるという憶測もありますよ・・。」の言葉にそこはやはりシンガポールだなぁと思いましたが、後任も含めて全ては今後のローレンス氏の手腕にかかっているのだと思うとシンガポールの今後に益々興味が湧いてきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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