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「マクナマラ氏は次のように証言したのである。氏はまず、ベトナム戦争で投下された爆弾の量、枯葉作戦によって廃地化された土地の面積、死傷した共産側の人数など豊富なデータを掲げて、ベトナム戦争の経過を説明した。そしてこれだけ大規模な戦争を遂行しながら、増税を行うこともなく、インフレーションを起こさないできた。それは国防省のマネジメントの改革によって、もっとも効率的な経済的手段によってベトナム戦争を行ってきたからである。そのような功績を果たした自分がここで批判され、非難されるのは心外であるという意味の証言である。マクナマラ氏は経済学者ではないが、その主張するところは、まさに近代経済学の基本的な考え方と通ずるものがあった」 宇沢 p135
経済学とは何のための学問なのか。その立脚点はなんなのか。宇沢氏が生涯かけて考察してきた問題意識と対極をなす考え方がここにある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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