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カテゴリ:展覧会(美)・能狂言・コンサート(音楽)
平成13年(2001)9月27日国立能楽堂企画公演復曲能「護法」。足腰が弱り熊野詣がかなわなくなった名取の里(宮城県)に住む老巫女・名取の媼(野村万作氏)は山伏が届けた熊野権現の神詠に感涙し歓喜の神楽を舞い奉げる。すると熊野権現の使者である護法善神(野村萬斎氏)が現れ、老女の子孫繁栄を約束して昇天する-。
老巫女の神楽は無言で、舞台では笛の音と舞いだけが続く。万作氏の味わい深い舞いも素晴らしいが、その思いを絶妙に奏でる笛の音。老巫女の哀しみ、喜び、神への感謝が笛の音と共に響き渡る。心が震えた。最後に護法善神が颯爽と現れると、笛は神(宇宙)の生命力溢れる音と変わり舞台を締める。一体、誰? 藤田六郎兵衛(ふじた ろくろびょうえ)。昭和28年生、名古屋市在住。江戸時代初期から続き京の近衛家、尾張徳川家に仕えてきた笛方藤田流家元。 http://www1.ocn.ne.jp/~lckariya/FujitaProf.htm 以来、私は藤田氏が出る舞台は東京に限るが可能な限り観に行っている。豊かな笛の調べにただただ身を委ねる至福を味わうために。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年03月26日 20時31分03秒
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