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テーマ:アニメあれこれ(26120)
カテゴリ:★アニメ・本・映画
夕暮れ。昔なつかしいのどかな田園風景。いやここは1000年後の世界。
♪遠き山に日は落ちて.... 『家路』(交響曲第9番ホ短調・新世界より)が聴こえてくる。 「すぐに家に帰らないと。ネコダマシが出る.....」 ☆前の話は→ 第1話~第22話 あらすじまとめ 第23話 「少年の顔」 地下を進みながら、ナメクジがあんなふうに進化するなんておかしい、どうかしてると覚が言う。 「だけど八丁標でも近いことが起きている。意識のフィルターからこぼれ落ちた呪力は、絶えず漏出している。それが八丁標の外へ向かうことで...」 言いながら早季は、どこでそんなことを聞いたのだろうと思う。呪力の漏出。違う、これはわたしの考えじゃない。自分の中に別の人間がいるような気がする。誰か、とてもよく知っている人間が。誰? 様子がおかしい早季に、覚が少し休もうと言う。 『日本中に住む多くの人々が、東京が地獄そのものだというイメージを持っている。誰かが東京のことを考えるたび、漏出した呪力が、ここをますます本物の地獄に変えていく』 コウモリの群生、オレンジ色に黒い縞模様の巨大なヒル、これは殺す必要がないと奇狼丸が言う。緑色に輝くハエトリガミは、ランタンの炎で威嚇すると巻き上がった。上の階層に移り岩の薄い部分を選んで切り抜く。蓋をして、追手に気づかれないよう、つなぎ目を消す。ここで早季の壊れた陶器を修復する技術が役立つ。鈴虫の声が、と思ったらゴキブリだった。 突然、背後から影が。炎で追い払い逃げる。奇狼丸が前回の探検で最も多くの犠牲者を出したのがあの影だと言う。捕まって助かった者はいないと。ミノシロモドキによると、影は、クロゴケダニという集団で狩りをする肉食性のダニ。致死的な神経毒を持ち、洞窟内のほとんどの生物を補殺し体組織を食いつくす。巨大なヒルも食われて皮だけになっていた。 目の前に断崖絶壁が。下は川が流れている。進むには川を遡らなければならない。奇狼丸の提案で二手に分かれることにする。一隊が洞窟を戻って追手を違う方向に誘導するように臭いをつけて戻って来る。その間にもう一隊が潜水艇を取りに戻る。地下河川は海中に開口部があると奇狼丸。 早季と乾が潜水艇に向かう。乾は仲間の無念を晴らすためだけに命をながらえている。悪鬼だけはどうしても許せないと語った。そして、早季に言った。 「約束してください。わたしが志なかばで倒れることになっても、あなたが必ず悪鬼を止めるということを」 乾は奇狼丸はどこまで信用できるか疑問だと言う。ひとつは、以前に東京に来た目的を説明しないこと、もうひとつは、日没を過ぎて海岸に着くのになぜ警告を発さないかということ。海岸に着き、コウモリに紛れて潜水艇へと進む。危険な生き物についてミノシロモドキにたずねるが、「オオオニイソメ...ゴカイの一種...危険」で電池切れ。大きなムカデのようなものと考えて出発。 「この時間はまだ怪物は...」乾が船体の上からのぞいて言ったとたん、オオオニイソメが現れた。人間のような顔をした化け物に早季が悲鳴を上げる。乾がオオオニイソメを吹き飛ばした。早くここを離れないと。潜水艇で進むうちに早季の意識は朦朧としてきた。「早季、早季」どこからか呼ぶ声が聞こえる。誰なの? 「早季、僕だよ。僕の名前はまだ思い出せないんだね。でもいいんだよ。ずっと一緒だから。僕は君の心の中に住んでいるんだ。呪力とは思いを外の世界に刻み込む能力のことだ。そして人の魂とは煎じつめれば思いにほかならない。僕の魂の一部は君の心の奥底に刻み込まれているんだよ。君は僕の名前を知ってるよ。でも心の中に障害物が置かれているせいで思い出すことができないだけなんだよ。早季、何も心配はいらないよ。そのことだけを言いたかったんだ」 「でも、わたしは本当に、あの悪鬼をたおせるの?」 「悪鬼? 君は誤解してるんだよ。あれは、悪鬼なんかじゃ......」 乾の「渡辺さん、しっかりしてください。大丈夫ですか?」の声に我に返る。かなり広いトンネルに出たようで浮上する。そこは人工的に作られた岩のドームのような場所だった。天井にはツチボタル。一面の光は、昔バケネズミの巣で見たものとは違う。早季の脳裏には別の景色が蘇っていた。夏季キャンプのナイトカヌーの星空。 『完璧な瞬間、完璧な世界......思い出した。あの光景を見せてくれたのは、まちがいなく顔のない少年だった』 ミノシロモドキの充電が完了した。覚と奇狼丸の組と別れた地点に到着、しかし彼らの姿はなかった。無事でいると信じて出発する。大事な使命がある。古代の鉄道跡を進むと行き止まりになった。潜水艇では進めない。ミノシロモドキによると目的地まで100mくらい、(地下鉄の駅の出口から目的のビルの地下入り口に)水の中を歩いて進む。呪力で洞窟の空気を集めて作った「泡」の中に上半身とランタンを入れ、防水仕様のミノシロモドキを抱える。 前方の乾がランタンを左右に振って合図をした。出口が見つかったようだ。と、今度はグルグルと手をまわしている。何か様子がおかしい。次の瞬間、早季の身体は泡を突き抜けて上昇した。乾が呪力で投げ上げたのだった。早季の足元をオオオニイソメが通り過ぎ、乾めがけて突っ込んで行った。 ★この部分の補足記事あります→ 乾さん死亡 自分を救うために命を落とした乾のことを思い早季は泣いた。そしてひとりで歩き出した。 ビルの階段を上り扉にマークのついたフロアを見つけた(バイオハザードマーク)実験室のような部屋で金庫を見つけ呪力で扉を壊す。 ケースに入った十字架のようなものが出てきた。下部には白い粉末が。サイコ・バスターだった。 朝、コウモリが飛び立つ時間を待って地上に出る。覚と別れた場所に行かなくては。早季は走る。手を着いたコンクリートの壁が風化して怪しい模様が浮き出していた。早季はデジャブのような感覚に襲われる。歪んだ木々、オーロラのような光の中に建つ小屋。確かにその場所に行ったことがある。そう、彼に会いに行ったのだ。すると、コンクリートの荒野に彼の姿が。そして走り去ろうとする。早季は後を追った。 「瞬、待って、待って、瞬」 瞬は立ち止まると優しいまなざしで早季を見た。 「どうして......? 瞬」 朝日が瓦礫の山を越えて差し込んで来る。瞬の姿が眩しい光に包まれる。 【感想】 ・ついに、というか、やっと瞬の名前を思い出しましたね。彼は記憶に残るだけでなく、心の中に生き続けることができるんですね。リアルタイムで会話可能? いまさらながら、すごい呪力の持ち主だったのですね。 ・真理亜と守の子は、やはり悪鬼ではないんですね。自分を人間だと知らないのかな。サイコ・バスター、うまく使うことができるでしょうか。いよいよ大詰めですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.03.11 19:08:34
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