【長井あやめ公園】
山形県長井市横町
見ごろ 6月中旬~7月中旬
面積 4ヘクタール
☆花菖蒲 500種類 3万株
★2016/6/20撮影
☆6月に山形に出かけたときの写真の最後は、長井あやめ公園です。アヤメ科の花はちょっと区別が面倒だったりするので、写真はそれほど多くないですが話は長くなりますw そのつもりでご覧ください。まあ興味がない方は適当にズラーっと見て「どれもきれいですね」くらいコメントしてくれりゃいいけどwww
☆まずは「アヤメ」の話。ここは、あやめ公園という名前だけど、実際には咲いているのは花菖蒲(はなしょうぶ)です。あ、でも、アヤメ類の総称みたいな感じで、あやめ園とかあやめ公園と名前を付けているところは多いから、間違っていると言っているわけではないです。念のため。
☆アヤメもハナショウブも区別がつかないという方にもわかるように説明するつもりなんだけど、ややこしくしている原因のひとつに「漢字」もあるよね。菖蒲(しょうぶ)と書いて菖蒲(あやめ)と読ませるときもあるから。
☆他の花の話は順にするとして、長井あやめ公園の花菖蒲ですけど、花菖蒲は、アヤメ科アヤメ属の多年草で、野生の野花菖蒲(のはなしょうぶ)を原種として園芸用に改良されたものです。葉っぱがショウブに似ていて花が咲くので花菖蒲。
☆ところで、菖蒲(しょうぶ)ですけど、菖蒲園(しょうぶえん)という名前の公園もありますけど、こちらも咲いているのは花菖蒲です。菖蒲湯に使う菖蒲は、まったく別のものでアヤメ科ではなくサトイモ科。花はガマの穂みたいな感じです。アヤメの葉っぱをお風呂に入れないようにw
☆長井あやめ公園の真ん中あたりで撮ったパノラマ写真です。広い公園なんだけど、何といってもビックリするのは花菖蒲の数です。最初に載せたけど500種3万株。これは間違いなく国内最大級です。数が多けりゃいいってもんでもないかもだし、行ってみないと凄さはわからないと思うので比較してみると、東京都内では、有名な花菖蒲の名所、堀切菖蒲園と水元公園が同じくらいで200種6000株くらい。私のブログで前に何度か紹介した、東村山の北山公園が220種8000株。友だちが撮ってくれた北山公園の写真を見たとき、すごいなと思ったけど、知らないで行ってみた長井あやめ公園はもっとすごかった。東京の公園ばかりじゃわからないという方、ブログのお友だちに多い京都の話をすると、京都府立植物園の花菖蒲は250種3000株だそうです。私は行ったことがないんだけど。
☆花菖蒲の見ごろは6月中旬から7月中旬なので梅雨時に咲く花といった感じでしょうか。ちょうど「あやめまつり」が開催されていました(6/11~7/3) 写真に出店が映っているんだけど、平日はやっていないみたいでした。月曜日で人が少ない感じに見えるかもだけど、観光バスで団体客も来ていました。お土産屋さんは営業していました。
☆ここは長井市が運営している公園です。公園に入るとすぐに地元の人が冷たい麦茶のサービスをしていて美味しかったです。梅雨時だったけど、天気がよくて暑くて、広い公園を歩くのは少し疲れたけど、あちこちに休憩できる東屋があって、冷水器や喫煙所もありました。訪れる人は年配の人が多い気もしたけど、雰囲気の良い公園でした。
☆花の話に戻ります。花菖蒲は、写真のように湿地に咲く花です。アヤメ科の花でも文目(あやめ)やジャーマンアイリス、イチハツなどは乾いた土地に生えているし花の時期も5月頃と早いから区別できるかな。
☆ところで、話が少しそれるけど、「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」という言葉があって、どちらも素晴らしくて甲乙つけがたいみたいな意味かと思うけど、似ていて区別がつかないみたいに使われていることもあるようです。花とか葉っぱとか、違いはいろいろあるんだけど、一番わかりやすいアヤメとカキツバタの区別の仕方をお話ししましょう。って大した話でもないんだけど、間違いようがないのですよ。アヤメは乾いた土の上、カキツバタは水の中から生えています。
☆じゃあ花菖蒲と杜若の違いは、って突っ込む人もいないかと思うけど、水の中と湿地の違いや咲く時期が杜若は5月頃と違うけど、見ための違いをあげておくと、花菖蒲は葉っぱが細くて花の真ん中に黄色い筋。杜若は葉っぱが太くて花の真ん中に白い筋と覚えておくといいです。ちなみにアヤメは、咲くのは5月頃で、花の中央に網目模様があるのですぐわかります。
☆大事な話が後まわしになってしまいました。花菖蒲の系統の話です。大きく分けると、江戸系、伊勢系、肥後系、長井系(長井古種)の4系統で他に外国系があります。品種数が豊富な江戸系、室内観賞向きに発展した伊勢系、肥後系に対して長井系は原種の特徴を強く残した品種といわれています。
☆長井系と長井古種についてですが、元々は花菖蒲は江戸系、伊勢系、肥後系の3系統だったようです。長井あやめ公園で発見された花がいずれにも属さなかったため長井古種と命名されたそうです。長井系は、長井古種と江戸系、伊勢系などを交配させたもので、名前は公募で決めています。
☆株数のところで3万株と話したけど、観光ガイドを見たら100万本と載っていました。ちなみに北山公園は10万本になっていました。こういう数を載せると、どうやって数えたんでしょうねとか言い出す人が必ずいるのでw やめとこうかと思ったけど、書いてあったので載せておきます。
☆でも実際、花菖蒲の本数は乱暴な感じだね。一斉に咲く花じゃないから、100万本咲いていることは絶対ないよね。一株に数個の花が咲いていればいいほうだし、咲いた花の横には終わって茶色に丸まった花があるし、どうだろう、一番花が多いときに数えても半分もないだろうと思う。まあ目安としてはいいのかもだけど、あまりに数が大きくて想像しにくいよね。
☆実は私は花菖蒲の系統や名前などはけっこう知っていたけど、長井あやめ公園のことは知らなくて、あやめって、文目の花がたくさん咲いているところかな、くらいに思っていたので、長井系の長井は長井市のことだったと公園に着いてから気づいたのでした。お恥ずかしい話ですが。でもホント、行って良かったです。
☆他のところで花菖蒲を見たことがある人は、地味な感じが多いと思っているかもですね。長井古種は、江戸系の古花よりも原種のノハナショウブに近いと言われて、小さめの花びら3枚のものが大半で色も紫と白が多いです。茎が長くて弱そうに見えるかもですけど、風雨に強い品種なのだそうです。
☆ひとつひとつの花の名前と写真はあまり撮れていないのですが、いくつか紹介します。長井なので他の系統は撮りませんでした。あしからず。
☆かすり乙女。長井古種。古種の写真がこれ一枚しかないのですが、長井古種の中では派手な感じで、可愛らしいので撮りました。以下は長井系の花です。公募で名前がついているので、たまに不可思議なのもありますw
☆鷹の爪。これで見ごろの状態です。爪咲きといって花びらの先が丸まったままで咲いています。花は大きくないけど、色が鮮やかでけっこう目立つ花です。
☆目立つ花と言ったけど、広い公園なので実はけっこう探し回りましたw 友だちが好きな花なので、見つけて写真を撮りたかったのですわ。友だちは北山公園の花菖蒲の写真なども送ってくれていて何年か前にブログに載せたけど、今年は忙しくて行けてないそうなので、こっちで見てね(^^)/
★資料には「長井鷹の爪・長井古種」となっていましたが、公園の立て札は長井系だったのでそのまま載せます。
☆薄衣
☆花車
☆スカイアンドウォター (パンチミスではないですw 名前を見てちょっと笑ったwww)
☆舞小町
☆長井夕霧
☆出羽の里
☆紫御前
☆北の虹
★雰囲気は楽しんでもらえたかと思うけど、名前入りの写真が時間の関係であまり撮れなかったのがちょっと残念です。長井古種の中には長井市の天然記念物に指定されているものもあるそうで、来年は探して写真を撮りたいなと思っています。
★山形県は、お隣の県だけど、今まで行く機会があまりなくて、10年以上前に日本海側の温泉に行ったきりでした。今回、たまたま日帰りバスツアーの広告を見て、花の名所を巡るツアーが楽しそうだなと思い、自分の車で行ってみました。ゆりもバラもあやめも、どれもきれいで楽しかったです。途中の道の駅で食べた「いも煮」も美味しかった。また出かけてみたいと思っています。
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