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テーマ:アニメあれこれ(26117)
カテゴリ:★アニメ・本・映画
進撃の巨人 3 #58 (3期21話) 『 進撃の巨人』☆前のお話は → 「第38話~第57話 あらすじまとめ」 ★1期 → 「進撃の巨人 第 1話~第25話」 ★2期 → 「進撃の巨人 第26話~第37話」 当局の兵士はみな果実の搾りかすのようになり海に投げ入れられた。 海とは何かを説明しなければならない。海は地表の7割を占める広大な塩水である。 「フクロウ...あんたは何者だ?」 「俺は、エレン・クルーガー。今みせた通り九つの巨人のひとつを宿している。つまりはお前と同じユミルの民だ」 「マーレ人になりすまし当局に潜入したのか。血液検査はどうした?」 「医者に協力者がひとりいれば済む話だ。医者は諜報員に向いている」 「実際お前はよくやってくれた。結果こそは、グライスが嘆いたとおりだったがな」 「そのとおりだ。俺はダメな父親でダメな夫で、ダメな男だった...なのになぜ俺だけが人の姿のままここに...ダイナは...王家の血を引くユミルの民は特別だ...お前がもみ消したりしなければダイナは...」 「答えろ。なぜ俺だけ生かした」 「よせ、指が痛むだろう」 「お気遣いに感謝するよ...人の指をちょん切るのは気にならないらしいがな...なあ、あの巨人でもっと早く暴れていればみんなも巨人にされずに済んだんじゃないのか? 俺たちは何のためにここで巨人にされたんだ?...どうした、急に顔色が...」 「同胞だけじゃない...何千ものユミルの民の指を切り落とし...ここで巨人にしてきた。女も子供もだ。すべてはエルディアのためだったと信じてる...時間がない。グリシャ。お前に最後の任務を託す。他の誰かではなくお前にだ」 「あの日...初めてお前と会った日、あんなことが起きなければお前はここまでマーレに強い憎しみを抱くことはなかっただろう」 「それが俺を選んだ理由か?」 「それもある。敵国、父親、自分。お前の目に映る憎悪はこの世を焼き尽くさんとするばかりだった」 「かつては俺もそうだった。大陸に留まった王家の残党は革命軍となり父はその一員だった。しかし何も成し遂げることなく生きたまま焼かれた。幼かった俺はその様子を戸棚の隙間から見ていることしかできなかった」 「それ以来、マーレへの復讐とエルディアの復権を誓った。だが俺が実際にやったことは、同胞の指を詰めここから蹴落として巨人に変えることだ...それに徹した結果、今日まで正体を暴かれることはなかった...俺はいまだあの時のまま戸棚の隙間から世界を見ているだけなのかもしれない」 「教えてくれ、フクロウ。俺に残された任務とは何だ」 「これから壁内に潜入し始祖の巨人を奪還しろ。俺から巨人を継承してな」 「何だって? じゃあ、あんたは...」 「巨人化したお前に食われる。同じようにして始祖の巨人を持ち主から奪え」 「なぜ、あんたがやらない」 「九つの巨人の力を継承した者は13年で死ぬ。俺が継承したのも13年前になる」 エレン:「フクロウはそれほユミルの呪いと言っていた...13年は始祖ユミルが力に目覚めてから死ぬまでの年月に相当する時間だと...」 「僕はあと13年...エレンは...」 「残り8年...もないな」 「違う。これは...何かの間違い...間違ってる...」 「九つの巨人を宿すものが力を継承させることなく死んだ場合、巨人の力はそれ以降に誕生するユミルの民の赤子に突如として継承される。あたかもユミルの民とは皆一様に見えない何かでつながっていると考えざるをえない...ある継承者は道を見たと言った。巨人を継承する血や骨、ときには記憶や意思もその道を通り送られてくる」 「そして、その道はすべてひとつの座標で交わる。つまり、それが...」 エレン・クルーガー:「始祖の巨人だ。すべてのユミルの民はその座標へとつながっている」 グリシャ:「始祖ユミルの正体はいったい何なんだ」 クルーガー:「マーレ政権下では悪魔の使い。エルディア帝国の時代では神がもたらした奇跡。有機生物の起源と接触した少女...そう唱える者もいる...この世に真実などない。それが現実だ。誰だって神でも悪魔にでもなれる。誰かがそれを真実だと言えばな」 「ダイナは王家の血を引く者だと言ったのも、あんただ。それもあんたの真実か?」 「残念なことにダイナが王家の血を引くのは真実だ」 「ではなぜ見捨てた?」 「王家の血を引く者だからだ。敵の手に渡すべきではなかった。ジークがマーレにすべてを話す前に...」 「俺は務めを果たした。お前もそうしろ。ここから生きて壁までたどり着けるのは巨人の力を宿した者ただひとりだけ」 「正直言って俺に務まるとは思えない」 「お前がやるんだ」 「...俺は、何もわかっていなかった...これが自由の代償だとわかっていたなら払わなかった...」 「立て。戦え。エルディアに自由と尊厳を取り戻すために立て」 「俺は、もう...」 「見ろ。お前の家から持ってきた」 「見られない...」 「見られない。立てない。戦えない。タマもないか。マーレに去勢されたか?」 「俺に憎しみを思い出させようとしても無駄だ。俺に残されたのは罪だけだ」 「それで十分だ。お前を選んだ一番の理由は、お前があの日、壁の外に出たからだ」 「あの日お前が妹を連れて壁の外に出ていなければ、いずれ父親の診療所を継ぎ、大人になった妹は結婚し子供を産んでいたかもしれない。だが、お前は壁の外に出た」 「俺はここで初めて同胞を蹴落とした日から、お前は妹を連れて壁の外に出た日から、その行いが報わる日まで進み続けるんだ。死んでも、死んだ後も」 「これは、お前が始めた物語だろ」 「九つの巨人にはそれぞれ名前がある。これからお前に継承される巨人にもだ。その巨人はいついかなる時代においても自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名前は...」 「進撃の巨人」 ハンジ:「何してるの? 『進撃の巨人』...ってやってたよね、今...ふたりとも今の見たでしょ」 アルミン:「ええ。でもまあ、あれは...」 ハンジ:「ほら、今のはなんだったの? エレン。君の巨人の名前でしょ。何で誰もいないのにひとりでしゃべっていたの?」 リヴァイ:「もういいだろ、ハンジ。こいつは15だぞ。そういう時期は誰にでもある」 ハンジ:「はあ? 何だよ、そういう時期って」 アルミン:「ハンジさん、後で僕が説明しますから本人の前ではもう...」 ハンジ:「はあ? 何それ、どういうこと?」 エレン:「何しに来たんですか」 「出ろ」 「懲罰ならまだ10日ほど残っていますが」 「終わりだ。10日分の罰なら今ハンジが与えた」 「ザックレー総統には掛け合っているから安心してよ。鎧と超大型を地に伏せた英雄を牢に入れていては、それこそ示しがつきませんってね。加えて君たちが逆らった上司は鎧と獣を取り逃がしたノロマときている」 「そんなことは...」 「少し痩せたか? 飯は十分食えたのに...」 「エレンは...元気そう」 親愛なるヒストリアへ 今、私の隣にはライナーがいる。私が恋文をしたためる様子をのぞき見している。 悪趣味な野郎だ。絶対にモテない。だが、お前にこの手紙を届けると約束してくれた。 あの時こいつらを救った借りを返したいのだと。 あの時はすまない。まさか私がお前よりこいつらを選んでしまうなんて。 私はこれから死ぬ。でも後悔はしていない。そう言いたいところだが正直、心残りがある。まだお前と結婚できてないことだ。ユミルより エレン:「その道はすべて、ひとつの座標で交わる。つまりそれが...始祖の巨人だ」 「何...今のは..」 「どうかした?」 「あ、いえ...これで全部ですか?」 「うん...もちろん、私たちに有益な情報を書いたりは出来なかっただろうけど」 「何かお前だけにわかるメッセージはなかったか? 暗号とか」 「わからない...でも多分そんなことはしてないと思う」 「はあ。バカだなあユミルって...バカだったんだ。照れくさくなるとすぐごまかす。これじゃ、わかんないよ...」 「陛下」 「陛下」 「陛下」 「や、やめてよ。まだ公の席じゃないんだから」 「みんなが思ったよりいつも通りでよかった...」 「それは...まだ誰も実感できていないだけだな」 ザックレー:「グリシャ・イェーガー氏の半生。巨人と知りうる歴史のすべて。壁外世界の情報」 「この3冊の本の存在を知る者は、この部屋にいる者のみである」 「これは彼ら調査兵団9名と、ここにはいない199名の戦果だ」 「本日は女王の御前でいまいちど我々の状況を整理し、この会議の場で意思の共有を図りたい。調査兵団団長ハンジ・ゾエ」 「はっ。我々調査兵団はエルヴィン・スミスを含め多数の英雄を失うことと引き換えにウォール・マリアを奪還し超大型巨人の力を奪うことに成功しました。ですが我々壁内人類はいまだ極めて危険な状態にあります。敵が巨人という化け物だけであればどんなによかったことでしょうか。しかし我々が相手にしていた敵の正体は人であり文明であり、言うなれば『世界』です」 「手記によれば我々は巨人になれる特殊な人種ユミルの民であり、再び世界を支配する可能性がある。だから世界は我々ユミルの民をこの世から根絶するのだと」 「始祖の巨人がマーレの手に落ちればエルディア人は終わりだ」 「そんなことを壁の王が許すわけがない...」 「壁の王は戦わない『エルディアが再び罪を犯すというのなら我々は滅びるべくして滅ぶ。我は始祖の巨人と不戦の契りを交わした』壁の王は大陸の王家にそう言い残し壁の門を閉ざした」 グリシャ:「壁の巨人が世界を平らにならすとも言い残したのではないのか?」 クルーガー:「その言葉が抑止力になる間につかの間の平和を享受するらしい...壁の王は民から記憶を奪い壁外の人間は滅びたと思い込ませた。無垢の民に囲まれそこを楽園だとほざいている。もはや民を守らぬ王は王ではない。必ず見つけ出して臆した王から始祖の巨人を取り上げろ。それが俺たちの使命だ」 ハンジ:「イェーガー氏はその後使命を果たし始祖の巨人は息子エレンに託されました。始祖の巨人がその真価を発揮する条件は王家の血を引く者がその力を宿すこと。だがその者が始祖の巨人を宿しても壁の王の思想にとらわれ残される選択肢は自死の道のみとなる。おそらくそれが不戦の契り」 「しかしながら過去にエレンは無垢の巨人を操り窮地を逃れたことがあります。王家の血を引く者ではないエレンにも、その力を使える可能性があるのかもしれません」 エレン: (そうだ。あの時は一瞬だけすべてがつながった気がした。どうして...あの一瞬だけ...) 「私は、ダイナ・フリッツと申します。王家の血を引く者です」 「まさか!!」 「びっくりした。どうしたの突然?」 「続けたまえ。我らの巨人よ」 「何でも...ありません。会議を妨げてすいません...」 「ああ、なるほど。そっか...なんでも彼は今そういう時期にあるようでして、突然格好つけたり叫んだりしてしまうようです」 「ああ、そうか。それは気の毒に...年頃だしな」 (あのことは二人にも話していない。母さんとハンネスさんを殺したあの巨人が父親が前に結婚していた相手だったなんて...) (何よりこんなことを話したら...王家の血を引く者を巨人にして俺が接触すれば始祖の巨人の力を扱えるかもしれない...だが、その可能性があると言えば兵団はヒストリアをどうする?) 「家庭を持て。壁の中に入ったら所帯を持つんだ」 「何を言ってる。俺にはダイナがいる...それに、そんなこと言われても巨人になる直前の記憶はなくなるんだろう」 「そうとも限らん。後で誰かが見てるかもしれん。壁の中で人を愛せ。それができなければ繰り返すだけだ。同じ歴史を、同じ過ちを何度も...ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ」 「ミカサ? アルミン? 誰のことだ?」 「...さあ? わからない。誰の記憶だろう?」 ★戦えば自由があると信じていた 外の世界に夢を見ていた彼らは人類の真実を知りいったい何を思うのか... 次回「壁の向こう側」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.07.03 01:46:04
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