世界の中心で、愛をさけぶ/片山恭一
小説『世界の中心で、愛をさけぶ』を読みました。5、6年前に「セカチュー」と略して呼ばれ絶大なる人気を博した小説です。当時は、仕事が多忙だったかどうかは忘れましたが、気にも止めませんでした。当時、「セカチューって何?ポケモンの新種か?」と奥さんに尋ねた記憶が。(ピカチューの仲間だと思っていた。)「今時珍しい純愛ものらしいわよ。凄く人気があるらしい。」と回答してくれました。人気が出る前に飛びつくのは好きですが、人気が出た後に飛びつくのは大嫌いなもので、それっきりでした。では何故、5年以上も前に流行った本を手にしたかと言えば・・・先月観たドラマ『白夜行』の主演:綾瀬はるかの演技に感心した。→綾瀬はるかの出世作がドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』と知った。→ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』をネットで観た。→ドラマは純愛ものだけど、GWの読書三昧で原作も読んでみようかな。→新書版定価1,470円がブックオフでは何と105円、買っちゃおう!というのが経緯です。小説「白夜行」や「幻夜」の分厚さに比べたら、この小説セカチューは、この薄い本が長時間の連続ドラマの原作なの?というボリュームでしたので、ゆっくり読んでも2時間弱で読破。感じ方はそれぞれでしょうけれど、原作の小説セカチューのテーマは純愛ではありません。小説のテーマは「死生観」です。ストーリーは、中学2年から高校2年にかけての朔(朔太郎)とアキの恋愛、そして白血病によるアキの死ではありますが、単なる純愛小説ではありません。生きることの意味。死ぬことの意味。この世とは何か。あの世とか天国とは何か。死後の世界は無ではないのか。朔、朔の祖父、アキ、と主要登場人物の死生観が随所に散りばめられています。アキの宗教観を垣間見ることのできる描写もあります。人はなぜ生きるのか。死ぬということは、どういうことなのか。考えてみる契機となる小説です。苦悩の末に朔が出した結論に触れるだけでも、読む価値はあるでしょう。ドラマの朔はガラスの小瓶に詰めたアキの遺骨をなかなか散骨できません。しかし、小説では散骨に至る部分はラストの数ページにのみ収まっています。女優の柴咲コウが、書評のコメントに書いた「泣きながら一気に読みました。私もこれからこんな恋愛をしてみたいなって思いました」が書籍の帯に採用され、ブレイクのきっかけとなったようです。この帯は価値あるんでしょうね。古書にもご丁寧につけられてました。でも、私は全く泣けませんでした。二回読んでも。ドラマでは泣けましたけど。原作を読まずにドラマしか観ていなかったら、小説『世界の中心で、愛をさけぶ』は、恋愛小説だと錯覚してしまいます。小説とドラマは全く別のものと考えた方がいいでしょうね。この原作から、あのドラマにまで膨らませた発想の脚本家の方には感服です。素晴らしいドラマでした。当時19歳だった綾瀬はるかちゃんの出世作です。まだ観ていませんが、映画も純愛ものでしょう。大ヒットだったようなので。小説は重い描写ばかりじゃないので暗くならずに済みます。ドラマの設定とは違って、小説では朔は成績優秀なようですが、3年間も付き合っていたのに、朔はアキの名前を「広瀬秋」と思っていて、12月生まれで「秋」は変だと思っていたようで「廣瀬亜紀」と書けなかった、といった笑えるエピソードもあったりします。死生観の描写以外は、どこにでもいるような高校生でホッとします。私の場合は、ドラマが最初で、それをベースに小説を読みましたが、原作、ドラマ、映画、どれからスタートするかによっても異なるでしょう。ドラマと映画は役者さんが異なるし、別の物語として観るのが良いかも。[世界の中心で、愛をさけぶ] ブログ村キーワード【ブログランキング参加中】応援宜しくお願いします!確実に開くまでしばしお待ち下さいブログ村 通販ブログBlogPeople「稼ぐ話/アフィリエイト」ブログランキングブログケンサクエンジン楽天オークション(随時更新) 楽天市場(毎日更新)【ランキング市場】 【バーゲン市場】 【ブランド市場】