■□猫も杓子も□■
☆杓…シャク、ヒョウ、ひしゃく、しゃく(う) 「誰も彼もが」「何でもかんでも」の意味で使われる「猫も杓子(しゃくし)も」という慣用句には、様々な語源説があります。 「ねこ」←「禰宜(ねぎ)」で神主さん、「杓子」←「釈子・釈氏」で僧侶を指し、「宗教に関わる人全て」→「誰もかも」の意味だという説もあります。 『一休咄』に出てくる「釈迦も達磨も猫も杓子も」という言葉の後半だけが伝わったという説も。「ねこ」←「女子(めこ)」と「しゃくし」←「弱子(じゃくし)=こども」から「女子どもまでも」→「誰もかも」になったという説、そのほかにもあるそうです。*杓子で腹を切る…不可能なこと。形式だけしてみせること。*大は小を兼ねるも杓子は耳掻きにならぬ…大きいものは小さいものの代用になるとは言っても、全てがそうはいかない。などということわざもあります。 そして「杓子定規」と言えば、「曲がった杓子の柄を定規の代わりにするように、ほかには通用しない規則や基準で物事を判断すること」「融通がきかないこと」です。