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テーマ:レンタル映画(818)
カテゴリ:日々の生活
台風接近中の長野です。
雨で外出も出来ないし、息子は友人宅、 夫は講習中で、私ひとりの昼間のこの時間、 今日もビデオ鑑賞いたしました。 今日の作品はタイ映画「ナン・ナーク」です。 本国タイではあの「タイタニック」の記録を あっさり越えたラブ・ストーリー、ということで、 ドキドキしながら見始めたのですが‥‥‥ 見終わってから、もう1時間にもなろうというのに、 まだ涙が止まりません。 そのくらい切なくて、哀しい映画でした。 1868年、タイのプラカノンという水辺の村にすむ 幸せなマークとナーク夫婦に悲劇が訪れます。 マークが戦争に召集されたのです。 マークを乗せて川を下る船をいつまでも見送るナーク。 この時の彼女の切ないまなざしを見たときから、 私は涙があふれてきてしまった(私は泣き虫なのです)。 戦争で親友は死に、自らも胸に重症を受けたものの、 高僧のおかげで一命を取り留めたマーク。 その頃、夫のいない田んぼで働いていた身重のナークは 重労働のため産気づき、難産で苦しんでいました。 そして数ヶ月後、高僧の出家の誘いを断り、 妻と子供の待つ家に戻ってきたマーク。 そこでは赤ん坊を抱いたナークが嬉しそうに夫を迎え、 また家族3人の幸せな生活が始まるのですが‥‥‥ 実はナークは難産のため、もうすでに亡くなっていたのです。 でも、死んでもなお愛する人の元にとどまりたいという ナークの強い強い思いが彼女を亡霊としてそこに残らせたのでした。 村人たちは幽霊と暮らすマークを案じ、 なんとか彼を説得しようと試みますが、 マークと引き裂かれることを恐れるナークによって 次々と呪い殺されてしまいます。 はじめは人々のいうことを信じなかったマークですが、 ある時、真実に気づいてしまいました。 そして寺院へと逃げ込むのです。 そこへ現れて切ない想いを訴えるナーク。 マークも思わずナークの元へ行こうとして、 僧侶たちに引き止められます。 最後はマークの命を助けてくれた高僧がナークの霊を説得し、 彼女は額の骨に自分の想いを封じ込めることにします。 それは「約束の石」としてタイ王室に伝わったといいますが、 今ではそれがどこにあるのかわからないということです。 ストーリーを簡単に書くとこんな感じなのだけれど、 とにかく切ないです。哀しいです。 死んでも夫への愛を貫こうとするナークの想いが痛いです。 ナークの霊が永遠の眠りにつく前にマークが言います。 「お前とは結ばれる運命だったんだ。 来世でもお前と結ばれたい」と。 どうして幽霊となって愛する人のそばにいてはいけないんだろうね。 私はもし自分が先に死んでしまったら、 やっぱり愛する人のそばにずっといたいと思うよ。 幽霊だとわかってもそばにいさせてくれたら嬉しいけれど、 気づかれなくても、近くでずっと見守っていたいと思うよ。 ナークもきっとそんな想いだったんだよね。 いつか別れのときが来ることはわかっていて、 それがそんなに遠くないと予感していたのかな、 「ずっとあなたにお仕えしたいのに、 いつまでそれができるかどうか‥‥‥」といって ナークが泣いてしまうシーンがあるの。 まだナークが幽霊だとわからないマークは、 「なぜそんなことをいうの? 死が2人を分かつまではずっと一緒だよ」と答えるのだけれど、 それを聞いたナークの瞳は曇ってしまうのね。 ナークが幽霊だと知ったときにもマークはあわてふためいてしまう。 私がナークだったら、これはとても哀しいことね。 生きていたら愛してくれるのに、 死んでしまったら、もう愛してくれないの? 想いはずっと同じなのに。 もし、私が先に死んで幽霊になって現れても、 腰を抜かしたりしないでほしい、あなたには。 この話はタイでは知らない人がいないというくらい有名な 伝説(怪談?)に基づいているのだそうです。 死んでもなお消えない相手への強い愛、 ナークのひたむきな想いはきっと見る人の心を打つことでしょう。 そしてやはりこの映画を観て思ったこと。 もし戦争がなかったら? マークが招集されなかったら? こんな哀しいことは起こらなかったでしょう。 長崎の58回目の原爆忌の今日。 あの戦争でも、こんなに悲しい思いをした女の人が たくさんいたのでしょうね。 もう二度と会えないかもしれないと思って 愛する人を戦地に送り出した人が いったいどれだけいたのでしょう。 妻が身ごもった子供の顔を見ないで死んでいった 夫たちがどれだけいたのでしょう。 もうそんな思いはしたくないね、させたくないね。 愛する人にはいつまでもそばにいて欲しい。 そんなことを考えさせられた映画でした。 これを書きながら、まだ涙が止まらない。 もう1本、何か面白い映画でも観ちゃうかな。 でも、今日はこの余韻に浸った方がいいのかな。 今日の情報。 ☆ 長崎原爆忌「2003年平和宣言」ほか それからやっぱりジャンルを映画に変えることにしました。 音楽は大好きだけど、日記にはぜんぜん書いてないもんね。 ということで、今日からお引っ越しです。 と思ったんだけど、やっぱりやめた。 (一瞬サイト情報変更したんだけど、30秒後にまた戻しちゃった) 音楽ページの方が馴染みがあるんだもん。 いいよね、音楽ジャンルで映画の話書いてたって。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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