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カテゴリ:すぽこん野郎
わが小学生時代は野球三昧の日々であった。友達と話す会話は野球に始まり野球に終わったといえる。毎日学校が終わると放課後からクラス対抗戦がはじまる。勿論、授業中はその打順や先発投手を決めることが主目的だったといえる。そして、夕方暗くなると、家に帰って飯を食いながら野球観戦である。もうそれはお決まりの日課だったといえる。野球が毎日を決めていた。
当時の野球少年は、いまどきの野球マスコミなぞ取るに足らないくらいの情報通だったと思える。例えば、江川問題について、私の周囲で語られていたことは、江川なぞ球が速いだけの投手という見解だったように思える。球の速さだけでいえば、当時江川が隠れ留学していたUSCのタツノという投手の方が数段速いというのが野球少年のなかでは、いわば通として常識化されていたように思う。そのような江川をどうして巨人がとる必要があるのか、そんなことはマスコミ受けぐらいしか理由を見い出せていなかったのが一致した、当時の周囲の野球小学生の見解だった。 情報もさることながら、とにかく選手の形態模写が流行った。一番流行ったのが小林繁の物真似と、淡口の尻振り打法で、王選手の一本足はあまりにやられすぎでかえってクサさをかもし出した(というより一本足打法は伝説化されていたので、一本足をやるのなら、それに見合う成績をあげないと、単なる虎の威を借りる猫のような軟弱者にみられた)。 とはいえ、そこはやはり、町内草野球レベルの話なので、変化球、とくにホークボールが投げられる位で、話題騒然であった。そこらへんは所詮、小学生だろう。それでもとにかく、小学生のときはなんでも吸収してしまう時期なので、純粋にスポーツの愉しさを知る唯一の時期のように思える。 中学になってしまうと、先輩後輩の人間関係やら男女の恋愛関係などといったいわゆる思春期に入ってしまうので、マニアックな一部はともかく、純粋なスポーツ感性という面からいえば、利害が絡んでき、純粋に愉しむどころでなくなってしまうように思える。それよりなによりも、中学校になると英語やら、勉強が一気に難しくなるので、塾にいく必要が生じ、スポーツを楽しむ時間というゆとりが失われるのが一番の大きな原因だったように、いま思える。 ゆとり教育とは、多彩な学科をいかに調和して総合教育とするか、スポーツと勉強を両立させうるか、文武両道とは何か、そこらへんに本当のカギがあるように思える。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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