カテゴリ:09本を読む
カラヤンとフルトヴェングラー 面白くてあっという間に読めた。 3人の指揮者を徹底的に類型化。 若手(カラヤン)に嫉妬してあれこれ策略をめぐらすフルトヴェングラー。 権力をすべて欲しがるわがままなカラヤン。 暴君的でオケに嫌われまくるチェリビダッケ。 きっと概ね間違いはないんだろうけど、音楽的なことより、この3人の陰謀と策略の歴史に多くの頁が割かれていて、面白さも週刊誌的なところにある。 クラオタには評判悪いだろうなあ、この本。 それでも、私は結構興味が持てた。 カラヤンとフルトヴェングラーの双方ともが、ナチスに協力したくなかったのに外からはそう見えてしまったことに。 (と、本書の中で書かれていた。) 事実だけ見ると、立派に協力しているのだけど、「そういう意識がなかった」ことこそが問題。 両巨匠ともに、(政治的には)世間知らずな芸術家だった。 この本を読んで、ベルリン・フィルもナチに大いに貢献していると思った。 そこにはもちろん葛藤があったはずだけど、そこまでは言及されていない。 映画「帝国オーケストラ」をちゃんと見に行っておけばよかった。 どこかのミニシアターで再来月あたりに上映されると聞いたから、今度は逃さずちゃんと見ておきたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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