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カテゴリ:労働・社会保険制度
今週は、きのう今日と年金相談が続きました。
この時期、相談会場でじっと座って待っているのは、寒さが身にしみてきて辛かったです。 特に昨日は、年金事務所での相談日で、出入口の近くでやっているものですから、外からの風がお客さんが来るたびに入ってきて、カチンコチンに縮まっていました。 しかも、相談者はまばらなため、座って待っているだけの状態は体の芯まで寒さが行きわたってしまい、なんだか今日は少し風邪っぽくなっています。 もう少し暖かくなるのを心待ちにしています。 ところで、年金相談を受けるたびに思うのですが、相談にくる方の多くは60歳から老齢年金を受給すると減額されると思っていることです。 昨日も今日も、やはり相談者の中にそのように言う方がおりました。 しかしこれは正確ではありません。 老齢年金のうち老齢厚生年金は、男性で昭和28年4月1日生まれの方まで、女性で昭和33年4月1日生まれの方までは、満60歳から必ず受給することになります。 この年齢までの方の中に、年金額が減額されると思っている方が多いのです。 年金額が減額されるのは、本来65歳から受給することになっている老齢基礎年金を、それより前に受給しようとする場合です。 これを「繰り上げ支給」と言っておりますが、この繰り上げ支給を選択して例えば60歳から老齢基礎年金を受給すると、本来65歳から受給する額よりも少なくなり、それが死ぬまで続くことになります。 また、一度繰り上げ支給を選択すると、もとに戻して受給することはできないばかりか、障害基礎年金などを受けられなくなったり、国民年金への任意加入ができなくなったりしますので注意が必要です。 これらのことは、社労士であればどなたでもわかっていることだと思いますが、国民の多くは誤解や勘違いをしたりしている場合がありますので、詳しく知りたければお近くの社労士や年金事務所に確認した方がよろしいかと思います。 それにしても、こうした誤解や勘違いはどこから出てくるのでしょうか。 私が考えるに、ひとつは何よりも年金制度・しくみが複雑でわかりにくいものになっていること、もう一つはテレビなどのマスコミが正確に伝えていないところにあると思います。 特にマスコミとりわけテレビの場合には、簡略化して報じるところが多いため注意する必要があります。 わからないことは、専門家や専門の部署に確認することが、何よりも信用におけるものだということをわかってもらいたいものです。 なるほどと思った方はポチッとお願いします。 ![]() にほんブログ村 ![]() にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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