カテゴリ:オーディオ、ちょっとビジュアル
PAWEL ACOUSTICS 「ELEKTRA(エレクトラ)」がそれ。 値段的には当時のプリマドンナ・ゴールドと同じくらい。エンクロージュアが直線で構成されているので、見た目はプリマドンナ・ゴールドのイメージではないなぁ。もっとも同じアンサンブルのブックシェルフ型スピーカー「PA-1」や「エリージア」はこんな形でしたから、やはり血を受け継いでいるのかしら。パッシブのユニットもそれを連想させます。 オーディオは趣味なので、音が気に入れば値段はすっ飛ぶとはいえ、170万円ゾーンといえば、SONUS FABER / GUARNERI MEMENTO、WILSON AUDIO / DUETTE+DUETTE STAND、B&W / N802D、QUAD / 2905と、ブックシェルフ型からフロア型までまぜこぜの超激戦区です。見た目で損をしている(ガルネリと並べると一目瞭然)ので、それと戦うには、よほどの音の魅力か、宣伝がないといけません。 アンサンブルの血をひくのであれば、クラシックで試聴するのが筋なのでしょうが、こちらの趣味もありますので、ポップスやボーカルメインで聴きました。 まぁ朗々と、豊潤に鳴りますな。モニターライクなブックシェルフスピーカーが多い昨今、なかなかお目にかからない存在かと。このスケール感は背面のパッシブ・ユニットが相当に寄与していることは想像に難くありません。広い空間で離れて聴いても楽しめる、そういう音ですので、朗々ととは言っても迫力や炸裂を求める印象ではありません。当然か。音色のガルネリ、全体のエレクトラ、みたいな。 思い出の中のプリマドンナ・ゴールドと戦わせるとエレクトラの分が悪いのですが、音そのものは、エレクトラはあんまりアンサンブルっぽくない感じ。スパッと切れない柔らかさに素性は感じるものの、やはり旧アンサンブル製品の方が例えられない甘み(個性)がありました。もっとも市場の動向は色付けなく純粋さを求める方向でしたから、アンサンブルも多勢にはなれず日本市場から徐々に引いていったんだとは思いますが・・・。 甘味なんて極めて感覚的なものなので、アンプによって受けるイメージがずいぶん違うんじゃないかしらん。小さくまとめずに駆動力のある大型アンプをあてがった方が魅力的なんじゃないかしらん。外観を手直しすれば、受ける印象も違うんじゃないかしらん。(← おい!) ちなみに5555 6F H.A.L.2では、エレクトラの上級機「Arabella(アラベラ)」が鳴らされてました。メトロノーム~ダールジールで駆動されるそれは、あら、お姉さん美味しいじゃないの。美人ならばもっといいのに、という印象でした。 スピーカー“を目当てに”聴きに出かける、ということもあまりないし、ましてやAE2Signatureとかぶるブックシェルフタイプを聴くためだけにオーディオ店に来るなんてそうはないこと。でもオーディオの主役はスピーカーだねぇ。これはとても楽しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 15, 2006 11:58:06 PM
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