リボン・ツイーターを使った経験があまりないのですが、こんなにエネルギーが強く、指向性の鋭いものでしたっけ?
ステレオサウンド誌148号によると、Pass Rushmoreに使われているのはレーベン製のリボン・ツイーターらしいです。ここの製品が、日本でも単体で売られているのは見たことがありますけど、音は記憶にないなぁ・・・。
自分でセッティングしてみて、Rushmoreの振り角の変化の大きさには驚きました。このツイーターのエネルギーの強さは、ホーン・スピーカーのそれのようではないですか。ツイーターに限らず、2cm厚フロント大理石が作り出す各ユニットのショート・ホーンが意外に利いているのかも。
Rushmoreは元々ネルソン・パス氏自身のパーソナル・ユースのスピーカーだったようですが、聴く位置まで(AE2Signatureのように)完璧に「お一人様用」みたいですね。
(小型スピーカーは低音感は十分感じますが、高音感(エネルギー/量)を伴った再生というのは難しいもんです。細いペンで描くような細かさはいざしらず、迫力を感じさせるような劇画タッチはなかなか・・・。Rushmoreは「雷」「泣き声」のような、レンジがどうこうよりも本能的にその差を見分けられるような自然音も、そつなくこなします。)
今は見た目(試聴位置から見たスピーカーの姿)の問題もあって、浅い振り角にしています。Rushmoreはピアノ天板を思わせる側面曲線の美しいスピーカーなので、内側側面の波うった曲面を見ていたいんですよ。
スピーカー軸上の交点は、ちょうど後壁くらいかもしれません。
リボン・ツイーターの力強さは定位にも現れています。クロスオーバー・ポイントが6000Hzとは思えないくらい、音像の位置がツイーターよりで高いんです。そして微動だにしません。
マニュアルにも、ツイーターに耳の位置を合わせるなとあったし、これがネルソン・パス氏の意図するVo位置なのでしょう。
ムラタのスーパー・ツィーターをうまく使うと、定位が妙にハッキリしたりすることがありますが、あの感触に近いかも。
じゃぁ、Rushmoreにムラタのツィーターを乗せたら更に・・・・・・いかんいかん。そんなことを考えるには時期尚早すぎるって ^^;
個人的にはやや音像を見上げる感じが好きなので、これは願ったり叶ったり。試聴の時には気付かなかった、好ポイントです。
セッティング如何で、もっともっと口元が絞れたりするのかしら? それには追々チャレンジしてみないといけません。