支持率がついに30%を割り込んだらしい麻生首相が、
いみじくも公言した、「100年に一度の金融危機」の影響で、
企業の年末年始や年度末の資金繰り悪化を防ぐため、
日銀は金融機関への貸し出し条件の緩和を検討しているらしい。
今月上旬に金融政策決定会合を開き、
新たな施策を打ち出す方向で調整しているとのこと・・。
具体的には、
日銀が金融機関に貸し出すときに受け入れる担保について、
これまでより格付けが低い企業の発行した社債なども認め、
金融機関の資金調達を容易にして、
取引先企業への資金供給を促すということらしい。
政府も、
保証枠を大幅に拡大して、各金融機関が、
取引先企業への資金供給を促そうとしている。
巷間言われる、
「貸し渋り」や「貸しはがし」を回避するのが目的ではある。
しかし、
政府や日銀がいくらそのような有り難い措置を講じても、
肝心の貸し出し現場である金融機関は動かない。
「盗人に追い銭」という言葉がある。
意味するところは、
損害の上に損害を重ねること・・・と、理解している。
各金融機関の貸し出し現場の、
偽らざる率直な気分はソレではないか・・・。
いくら保証枠が拡大されても、
実際に融資した貸し出し先が返済延滞先になり、
保証機関が代位弁済するような事態になれば、
それはそれでまたヤッカイな事務処理が増大するばかりだ。
貸し出し現場は、
そのことをよ~~く承知している。
面倒なことはやりたくない!・・、というのが本音だ。
信用保証枠を拡大することは、
企業の資金繰りをある程度ラクにする一助にはなるが、
ソレで本当に困窮している企業に、
実際にカネが回る保証などどこにもない。
「信用保証枠を拡大します」
「金融機関への資金貸し出し条件を緩和します」
それらの施策は、
ヤラナイよりはヤッタほうがいいに決まっているが、
それで事足れリというほど実情はメデタクはない。
なにしろ、
肝心の金融機関の貸し出しの現場は動きたくないのだから、ね!。