黄昏の果実。
この本の正式タイトルは、「脱サラ帰農者たち・・ わが田園オデッセイ」。 2001年2月10日 第一刷発行、 文藝春秋社 刊 世に出たばかりのこの本を、新宿の紀伊国屋書店で見つけて衝動買いした。「大企業より小さな農地」というフレーズには強烈なインパクトがあった。 第一章 帰りなん、いざ 第二章 脱サラ新米農業術 第三章 黄昏の果実 第四章 団塊帰農族 第五章 田園に死す 以上の5章で構成されているが、29人の脱サラ帰農者の具体的事例を紹介していて興味深い。 この本が出た2001年という年は、自分にとっては一大転機の年だった。 10月末の明け方、突然、十二指腸潰瘍に穴があき、出血などで腹膜炎を併発し、搬送された救急病院で、即、開腹手術を行い、ホント、九死に一生を得た。 腹を切り開いて内臓を取り出し、腹腔や臓器を12,000CCの生理食塩水で洗い流し、また元に収めるという手術だったらしい。 5時間以上かかる大手術だった。そのとき、たしかに臨死体験をしたという記憶がある。 さて、この本を読んで共感していた自分は、退院してリハビリが終了した頃に、市民農園を借りて菜園での野菜づくりを愉しんだ。 去年までの7年間、30平方メートルの小さな菜園で常時10種類以上の野菜を栽培し、時折、このブログにも写真などをアップしていたものだ。 よく晴れた夏の日の夕方、菜園作業を終えた黄昏時に、菜園で野菜たちを眺めながら呑む冷酒はえも言われぬ美味さだったな。 ・・・・・・・・ 本当は、こんなことを書くつもりじゃなかった。 故郷の与論島で農業経営をしている、同級生の遠山勝也くんのハナシを書くつもりだったのに・・・。 あ・・、もう、時間がきてしまった。彼のハナシは、いずれ、また近いうちに・・・。