もうすぐやってくる、事前合宿の選手団
オーストラリアの水泳チームが予定していた長岡でのオリンピック事前キャンプが中止になったという。これで他の国も次々と中止を決めるかというとそれはわからない。オーストラリアの感染状況は日本に比べれば収まっており、そうした国なのでコロナの蔓延している日本への事前合宿を中止したと考えられるからだ。実際には日本以上にコロナが猛威を振るっている国は多く、そういう国から今後次々と、多くの選手が事前合宿にやってくるかもしれない。世論調査によると多くの人が五輪の今夏の開催に反対している。それなのに、日本国内での感染終息を第一に考えなければならないはずの日本政府が五輪開催に固執しているのは、まさに奇観としか思えない。国民には花見の自粛まで強要しながら、聖火リレーを行い、五輪をやるという。海外観光客の来日はないとしながら、4月にはなぜか日本総理がわざわざ訪米して米国大統領を開会式に招待するという。そうなると海外首脳や高官も米国だけにはならないので、海外からやってくる人の数はまたまた膨らむことになる。何度も言うが、海外から持ち込まれるウィルスによる感染拡大の被害をうけるのはアスリートでも利権にあずかる人々でもなく、普通の日本国民である。米国大統領が開会式への招待を受けた、G7首脳が五輪開催に力強い支持を表明した…こんなニュースが今後出てくるかもしれないが、諸外国からすれば日本国内の感染状況がどうなろうがしったこっちゃない。民主国家でああいう政権を選んだ国民の自業自得なのだろうけど、政府が五輪開催という選択をし、やめるつもりもない以上、その結果の感染拡大の被害もあきらめてうけいれなければならないのだろうか。聖火リレーは国内だけのことだが、しばらくすると海外から続々と事前キャンプの選手団がやってくる。受け入れるのはおそらくは医療体制の脆弱な地方都市が多いだろう。そうしたところで医療崩壊が起き、感染が拡大しても、為政者は国民の側の気の緩みや心の隙のせいにするのだろうか。