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カテゴリ:雑感
子供の日ですので童話を書いてみた。
むかしむかし、とらとねこが住んでいる「とらねこ国」という国がありました。 とらはほんの少しだけで国民のほとんどはねこでしたが、えさはとらがねこの三千倍から四千倍もとっていて、とらはいつでも好きなものを食べて、好きなところに行くことができましたが、ねこはいつもおなかをすかしていました。 おなかがすいて困るよう、えさをとるのにつかれるよう。ねこたちがそういうと、とらたちはいいました。 おれたちはおまえたちと公平にえさのとりっこをして、こんなにもらっているんだよ。なにもズルもしていないし、うまれたときはおんなじネコ科で平等だったはずだろう。くやしかったらおれたちのようになってみろ。やろうとおもえばいつだっておれたちと競争できるんだよ。な~にしろ機会の平等、再チャレンジだからなあ。わっはっはっは。 ねこたちはだまっているしかありませんでした。 でもとらねこ国では何年かに一度、みんなで王様をえらぶ決まりがありました。このときはとらもねこも一緒に王様をえらぶのです。ねこの方がなんてったって数が多い。ねこのために、もっとねこがえさをたくさん食べられるようにしてくれる王様がでたらいいな…そう思うのですがなかなかそうはなりません。 もちろんねこの味方だよという王様候補もいるのですが、ねこたちからはとてもそうはみえないのです。 だってねえ…ある候補はこういいます。オスとメスでもらえるえさの量が違うのは不公平だあ、だからオスメスにかかわりなく同じだけエサがとれるようにします。また、ある候補はいいます。黒毛も白毛も同じだけエサをとれるようにします。オスメスとか黒毛白毛とかはとっくに大した問題ではなくなっている。重要なんはトラかネコなのにねえ。 とらねこ国ではもうすぐ王様を決めることになっています。もっとえさがほしいのに、ねこの味方になってくれる王様はいないのでしょうか。ねこの味方になってくれそうな赤とらに投票してきた七詩ねこは思います。 赤とらはねこの味方だと思っていたのに、やっぱりただのとらで自分たちがふかふかの椅子に座ってえさを食べたいだけだったのだなあ。だって、ねこのえさのことなんかちっともいわないんだもんねえ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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