あらすじ:プロのスリ、フランク(スタニスラフ・メラール)はメトロの車内で、ある女から手帳を盗む。手帳の中には宝石が入っていた。フランクは手帳の情報を手がかりに持ち主のローラ(モニカ・ベルッチ)がストリッパーとして働くナイトクラブへ出かける。彼女の美しさに魅了されたフランクは手帳と宝石を返すが、ローラはギャングと繋がっていた。彼女はある計画をフランクに持ちかけるが・・・。
邦題は「ストリッパー パリ18区」ですが、原題はスタニスラフ・メラールの役名「フランク・スパドーン」です。モニカ様がストリッパー役ということで、この旨みを最大限に生かした命名ですね。DVDパッケージもセクシーなモニカ様だしでメーカーの工夫が伺えます。これに飛びつくモニカファンは・・・はい、私です。
ストーリー的には、アンダーグラウンドな世界に生きる男と女の犯罪もので、実に渋く地味な映画です。(一応、モニカ様のストリップティーズのシーンもありますが、過剰に期待をするほどでもありません)。思ったんですが、モニカ様はグラマラスでダイナミックなイタリア産美女なのに、いつも不幸な役ばかり演じていますね。幸せそうに笑うモニカ様、映画の中ではあまり見たことがないような気がします。本作でもギャングの情婦という影のあるキャラクターだし・・・でも心に何かを抱えた、憂いをおびた表情もまた美しいんですけどね。そういえば、イメージキャラクターになっているD&Gの香水「シシリー」でも泣き顔だったなあ・・・。
地味な映画だったんですが、脇役のキャラクターが光っていました。メラールのスリ仲間も顔立ちがいかにもカタギじゃない感じ。でもしょせんはスリという小物感が漂っていて良かった。強烈なのは実家暮らしの殺し屋。すでにおっさんなのに、年老いた両親と同居していて、仕事に出かける朝、母親に「外は寒いからコレ着ていきなさい」っていわれてるし。これから人殺しに行くのに、シュールだったなあ。
モニカ様がイメージ・キャラクターを務めたドルガバの香水、シシリー。なんでも、モニカ様は未亡人だから泣いているという設定なのだとか。やっぱりちょっと不幸・・・。