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テーマ:最近観た映画。(38970)
カテゴリ:シネマ感想:ま行
2000年の映画だから、もう12年前になるんだ・・・びっくり。当時観たけど、「イタリア人てケンカのときもオペラみたいになるんだなあ・・・」「イタリア人て家族や先生にも性に関することに対してオープンなんだなあ・・・」って言うイタリア人あるある、みたいなことが強く印象に残っています。もちろんマレーナを演じたモニカ・ベルッチの豊満なバディの上に載った何かをあきらめてしまったような表情も印象的でしたよ。 「町で一番の美女」が運命に翻弄される話であり、それと平行して少年の甘酸っぱい成長譚が戦時中のシチリアを舞台にノスタルジックに描かれています。そして話がとってもとっても分かりやすい。もうベタの宝庫。もし日本語字幕がなかったとしても、十分理解が可能だと思います。 マレーナは町で一番の美女。町中の男達(童貞から、町の歯医者、醜男の弁護士、兵隊さん、カフェの給仕、おじいさん)そう、老いも若きもまさに全方位の男たちの股間を熱くさせるセクシー美女、それがマレーナ。彼女が移動をすると、それに合わせて男達の目線も移動するという。それに対して女達(オバチャンやブサイクな女)は「フンなにさ、あのアバズレ!」と嫉妬する、分かりやすさ100点満点の町で一番の美女演出!!(モニカ・ベルッチなんすから、町ってかイタリア、いや世界レベルの美女なんだけども) レナート少年も一発でマレーナにまいってしまい、半ズボンの股間を膨らませてしまうのだった。彼女の家の前に張り込んだり、窓から部屋の中を覗いたり、勢い余って下着泥棒しちゃったりと、あーあーあー・・・少年よ・・・(苦笑)って感じ。案の定、マレーナのパンツ(黒いシルクだ)をお父さんに見つかっちゃって、メチャクチャにしばかれるんだけども(笑) マレーナは既婚で、亭主は出兵中。しかし、彼が戦死したという知らせが。喪服に身を包み、むせび泣くマレーナ。ドルチェアンドガッバーナの香水シシリーのCMはマレーナにインスパイアされたのかな?イタリア版未亡人萌え~って感じなんでしょうね、きっと。若くて美しくて豊満な肉体の未亡人ってことで、町は大騒ぎになるのがまたベタで笑える。 でも少年が切ないんだ~。夫とお父さんを亡くしたマレーナは、お金がなくなっちゃって、生きて行く為に娼婦になるのですが、まだ少年はガキだから彼女のことを守れなくって遠くから見ていることしか出来ない。彼女のことを悪く言う大人たちに、ささやかな仕返しをすることくらいしか出来ない。ああ、少年よ~と不憫に。 ひたすら少年目線で描かれているから、マレーナが本当はどんな女性で、どんなことを考えているのかとか、娼婦になるあたりの心の葛藤みたいなものは、ほとんど描かれていません。ひたすら何かをあきらめ切ったような表情で通りを歩くマレーナのアップや、カフェでたくさん差し出されたライターからタバコに火をつけて煙を吐き出すときの虚無的な表情で語らせるという演出。あくまでもマレーナは少年目線でしか語られない、それが良いのだと思います。 戦争が終わって、女達(もれなくオバハン)によりリンチされるマレーナ。モニカ・ベルッチはこういう汚れシーンもいとわずに演じるからスゴイ。周りの男達誰も助けないのかよー!とビックリしました。その場の雰囲気でみんな固まって見てるみたいな。このシーンはちょっと怖かったです。 マレーナが町を出て、レナート少年は少年時代にピリオドを打ったのだった・・・って終わりかな?と思ったら後日譚もあった!(忘れてた)それでも、生きて行くと決心した彼女の強さを感じるシーンでした。そして私、シチリア行ってみたい・・・(シーフード天国だと思うの)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.12.26 03:32:35
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