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テーマ:鬱病(2267)
カテゴリ:メンズカウンセリング
先日、付き合いの長いクライアントから電話がありました。
「無事、仕事できました。当分使わなかった筋肉使ったので、バキバキに痛んでます。でも、身体使って、汗流して、何も考えずにもくもくとやれたので、すごくすっきりしました。ずっと、何年も仕事してなかったんで、とっても不安だったけれど、ほんとやっと一歩踏み出せました。また、いつ不安になるかわからないけれど、いつでも、つながれると思うと心強いです。これからもよろしくお願いします。」との結果報告です。 彼は会社倒産、鬱、暴力、妻子の逃避行、OD、他未遂、離婚、と、最悪ギリギリの状況を生き抜いてこられた方です。いろんな意味での力の支配で自分を支えてきた人物。なのに、金も地位も、家族も・・・すべてを失い、生きて行く意味も勇気も失っていました。 行政も裁判所も何をしでかすかわからない危険なDV男として色眼鏡で見られていた様です。ずっとカウンセリングを続け、自分の問題点も克服し、自殺衝動の波もなんとか乗りこえ、今は、子供達との面会も達成し、すこしずつ、家族にサポートも続けられるようになりました。 あとは、自己実現としての労働とその対価としてのお金を得ること。そのお金で自らの生活を成り立たせ、家族にも支援をすること、が目標になっていました。 その彼が、数年ぶりに労働できたということ。自分の存在に自信を持ち、外にでて働く、という当たり前の事ができるようになるまでに、どれだけ彼が苦悩したか、その苦しさの中、一緒に考えてきた私には、ほんとに他人事には思えず、うれしさ一杯です。 暴力は犯罪だ、と他人事を言い立てる人には理解し得ない、回復を共にする者の喜びを感じています。ほんとに有り難いことです。暴力で人を傷つけ、自らを死線においやってきた男でも、ケアがあれば、回復して行くし、社会の中で自らを肯定的に存在させうるように変容していきます。 私は彼によって、自らが加害者支援の援助者足りうる存在へと成長させられました。私の援助論にさらに自信を持つこともできました。共に苦悩し、ともに成長した3年間でした。 クライアントのたった一日の労働で、こんなに喜びを感じれる私はやっぱ天才バカボンですねぇ。ははは、うれしいよー(涙) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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