楽天市場
紹介文
―神の声が聞きたい。牧師の息子に生まれ、一途に神の存在を求める少年・早乙女。彼が歩む神へと到る道は、同時におのれの手を血に染める殺人者への道だった。三幕の殺人劇の結末で明かされる驚愕の真相とは?巧緻な仕掛けを駆使し、“神の沈黙”という壮大なテーマに挑んだ、21世紀の「罪と罰」。
【中古】文庫 神のふたつの貌【マラソン1106P10】【画】
ワタシにとっての神様は。
宮沢賢治の『アメニモマケズ』のように誰かに悲しいことが起こっても
一緒にオロオロするだけ、いいことがあったら一緒に喜び、
邪魔にもならないけれど何の役にも立たない、そんな存在。
だから語りかけることはあってもお願いすることはないし
それで問題が解決するとも期待しないし希望が通らなくても恨まない。
だけどこの本に登場する人物はひたすら神様に自分の存在をアピールしようと
心を砕いていて何がなんだかわからなくなっている模様。
小さな子供がお母さんの注意を引こうとするように”神の声が聞きたい”などという理由で善人を突き落として殺す。
一番身近な妻を愛することもなく幸せにも出来ずひたすら立派な牧師で
ありつづけようとしそれに何の疑問も覚えない人間。
結婚したのだって人は結婚するのが普通だ、とそれだけの理由。
まさに心のないサイコパス。
他人であろうと自分の子供であろうと誰をも平等に受け入れるのは
実は誰も受け入れていないのと同じこと。
そのうえ悩める人たちを救おうと殺してしまう小さな親切大きな迷惑。
それで大満足しているまったくもって救いようのない(でも自分は大満足)壊れた人間。
こういうヒトにはかかわらないのが一番。
けど、こーゆーヒト、一見まともに見えるんですよねー。むしろ言ってることは立派だったりするから立派にすら見えてしまう。(実感)
これは・・・人格異常なんでしょうねー。
絶対に自分は正しいと信じているところが始末に悪い。
この人たちの神様とワタシの神様は同じではありえない。
共感するところなどひとつもなく、ひたすらこんなヤツには
関わりたくないと思ってしまうワタシは実はめっちゃ関わってしまったという
反省からくるものかも。(エヘ。)
とにかく読後後味悪し。
そういえば登録しっぱなしだったのを思い出しました(照)
よろしければポチっと☆