紹介文
げに恐ろしきは鱗の病―美貌の娘・楼子(たかこ)を初潮とともに襲った「鱗病」。その忌まわしき病を伝える龍鳥(たつお)家の秘密とは? 自慢の肌を冒す病の恐怖に脅える楼子は、やがて凄惨な治療法を発見するが…。澁澤龍彦に顕現した「魔道継承にこころざす異端の魂が絶えることはないのだ、と実証するかのよう」(本書解説より)と評された、平成の耽美派
鱗姫【電子書籍】[ 嶽本野ばら ]
初・嶽本野ばらです。
美しいものと醜いものは実は紙一重、的な耽美と下品は紙一重、的な世界は岩下志摩子的世界でありはたまた青島幸男に通づる世界であると思うのですがコチラは、それを意図的に軽く浅くしてパロディにしているのか、そっちの世界目指したものの底が浅くて結果薄っぺらいものになっちゃったのか、中途半端な読後です。
JKが一生懸命書いて、ウッカリ賞とっちゃいました的な?
自分の美にしか興味のない(人格異常か?)お嬢様に鱗の生える話なのですが、このお嬢様がオホホ言葉使っているのに実に下品。実に下品。
もしかしてどんでん返しで実はこれって普通の女の子の妄想だからオホホ言葉が下品なのかしら?と深読みしちゃったくらい。
『爆発的に見目麗しき私』とか、パリス・ヒルトンなら言うかも?(ってか彼女最近大人しいけど今何してるのかしら?)
これがこの作家さんの作風なのか、本当に底が浅いのか。
それでも最後まで読ませる力はすごいのかな、とは思うけど。
あっという間に読めてしまう本でした。