静かで落ち着いた店内の棚に、びっしりと積まれた果実酒の瓶。
このお店のご主人と奥さまが山々を歩いて集めた「小樽の山の幸」たちの滋味が、
瓶の中でゆ~っくりにじみ出ています。 その数、40種類超!
珍しいところでは、マタタビの虫コブ、チョウセンゴミシ、サンカヨウ、エンレイソウ、ハマナス・・・
小樽で地元の食材を中心に美味しいお料理がいただける「食彩工房・望月」、
良心的なお料理とゆっくり流れる時間が心地よくて、2週続けておじゃましました(笑)
小樽の海鮮・創作和食処 ~ 望月 (小樽駅から徒歩で5分くらい)
小樽市稲穂2丁目4-10 Tel:0134-33-9326 ランチも営業 日曜休
小樽へはクルマで行くのがほとんどで、お酒を飲むときには一泊したりしてたけど、
なーんもJRの快速エアポートなら札幌駅から所要時間32分・片道620円で行けるし、
高速バスもだいたい10~20分おきに出ていて590円、
案外と近くて行きやすいということに、今ごろやっと気がついた・・・、遅っ(笑)
小樽の「望月」、夜はコースのみ。オーダーを考えなくて済むから楽ちん。
私たちがいただいたのは、当日の予約でも大丈夫な「ほうずき」。
左は食前酒として出された、深いコクの自家製梅酒。気持ちがほぐれます~♪
右上は「銀杏草とカニの酢の物」。つるつるでコリッとした例えようのない食感と、磯の香り。
銀杏草、別名「仏の耳」は厳冬期が旬の、スーパーでもたま~にしか見かけられない海草です。
左下、「あんこうのとも和え」。 うーーー、日本酒をくれぇーーー
右下、「北寄貝と三升漬」、この三升漬も甘ったるくなくピリリ!と辛い手作りの味。
もう、熱燗の二合徳利しかないっしょー
(ハイボールなんてロックやストレートで勝負できなかった自社の銘柄のウィスキーの深みのなさを炭酸で誤魔化してるべ、
と言い切れるくらい強気に日本酒!)
右上のお造りは、生の北寄貝、真つぶ、甘エビと、何だろなー、身の締まった平目かなー
左下、前回は「真だらとたち」のお鍋でしたが、この日はアンコウとあん肝のお鍋でした。
新鮮な魚介には、醤油仕立てのだしが底抜けに合います。
右上、いやぁ~初めて食べました、赤井川山中牧場産黒豚の角煮のよもぎ饅頭~、
中に柔らかい豚の角煮が入っています、なんでこんなにうまいんだ~
もう、おなかいっぱいなんですけど。 どぇ~、まだ出るんですかぁ~!?
って言いながら、薄味で美味しいから平らげちゃいます(笑)
左下、陶板に冬の海で採れたばかりのみずみずしい新ワカメをたっぷり広げ、
真だち・アスパラ・舞茸を微かなバター風味で蒸したものを、ポン酢でいただきます。
旬×旬の威力で、たちが苦手な方でも食べられそう!
右上、骨まで柔らかく食べられた「八角」というお魚の揚げ出し。
八角、トビウオのようなタツノオトシゴのような恐竜のような魚デス。お刺身にも出来ます。
最後に、鍋を食べ終えた後の魚介や野菜のうま味が溶け込んだだし汁の中に、
つるんと優しい食感の、これも手作り!自家製うどんを入れていただきます。
ありゃ~、なんとデザートまで~。 手作りのケフィアヨーグルトにコクワのソース♪
小樽「望月」、これだけのコースで3200円・・・、良心的すぎて恐縮しつつも、
たとえば吹雪が舞う夜道でも、ご機嫌で帰路につくことができそうな気分、タリラリラ~ン♪
~ お品書きの片隅に添えられていた文章 ~
「・・・望月のこだわり・・・地産地消・・・
私たち夫婦で採ってきた山菜や、北海道の広大な大地で育った栄養満点の農産品、
北海道の厳海で獲れる海産物を使い、なつかしいお袋の味に仕上げます。
冷凍食品や加工品は一切使わず、ひとつひとつ心をこめて手作りしています。」
お料理は、そんなに野山を駆け回っているようには見えない物静かなご主人が腕をふるい、
接客は、やはり木に登って実を採ったりしているようには見えない控えめな奥さまが担当。
観光地の喧騒が別世界のように思える、寛いで過ごせるお店です。
詳しくは、望月のHPを参考にしてください。
食彩工房 望月 (割烹・小料理 / 小樽)