北ノ 宮島沼ニ ヲリマス
御用ノ方ハ ドウゾ
目印ハ 頭上ヲ通ルマガンニ 「アハハ」ト 「オ帰リ」ト 手ヲ振ルオバサン
昨日(2014/4/28)の夕まづめ、北海道美唄市宮島沼にてマガンのねぐら入り。
手前の草むらが岸、向こうが就寝準備中のマガン。
沼に入ってジャブジャブ数歩で手が届きそう。
そんな無粋なことはしないけど、たぶん沈むし。
自然や動物の近くではカメラのフラッシュも大きな声や音も厳禁です。
(特に早朝のねぐら立ちを観察するときは驚かせることのないよう更に注意を)
残雪を横目にマガンたち(黒い点々)が各々のエサ場から鳴き交わしながら戻ってきます。
札幌から宮島沼に着くまでずっと空は鈍色(にびいろ)でね、
今日は鈍色を濃くして暮れゆくのだろうと思いながらマガンの声に浸っていました。
(ワタシ、マガンノ鳴キ声スキー、トテモ癒サレル、CDホシイ)
三脚+カメラ2台の人が「今日はひょっとすると面白くなりそうな気がします」と教えてくれたのに、
この時もま~だ「このまま闇(漆黒)が降りてくる」と思い込んでいました。
だけど、黒い輪郭だったマガンたちの、
日暮れが経る常に抗って色を現し映えはじめるを見て
あゝ、これは夕映えの色だ
マガンの翼を
マガンのお腹をダイダイに染める
春の夕焼け
落日の帯に愛しい輪郭が浮かび上がる
って教えてくれた「宮島沼水鳥・湿地センター」のOさん、いつもアリガトー
古今東西「春はあけぼの」と言われているけれど(言いだしっぺは清少納言ちゃん?)、
春はあけぼののみならず。
春の夕暮れも、
いや、春夏秋冬朝昼晩、天然はいつだって美しい。
東北で見守られながら越冬したマガンたち、
そこからビュンビュン北海道にたどり着いてさ、
その渡りで痩せてさ、
北海道で必死に体力戻してさ、
(小麦など農家の皆様には申し訳なく・・・「マガンが降り立つ畑の小麦粉」とか「お米」とか、
それらを使ったお菓子や酒類など加工品も、発売されたら絶対買います!)
そろそろ遥か遠くロシア極東の繁殖地へ旅立つ(旅立った)マガン。
飛来数やねぐら立ち・ねぐら入りの時間など、
詳しいことは宮島沼水鳥・湿地センターFacebook・宮島沼日記をチェックだべさ。
あ、圧搾法のなたね油(北海道美唄産)も発売中だべさ。
夜空にマガンのお腹の白色を朧に浮かび上がらせた大きな大きなV字編隊が
私の部屋の真上を幾群れも渡って行ったあの秋の夜
どこからか聴こえてくる懐かしい鳴き声を訝しみ窓を開け夜空を見上げ君たちを見つけたんだ
あの夜をふたたびと願うのは欲張りだろうか
眠りを貪る自分が窓の上空を渡って行く君たちに気づかないでいるだけかもしれないが