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カテゴリ:経済・ビジネス
『頭がいい人、悪い人の話し方』の樋口さんの著作。
その本は、結構売れたようだが、私はまだ読んでいない。 でも、書いてある内容は、本著と共通部分が多いのでは? とっても薄い(わずか171ページ)本著を読み終えたとき、そんな感じがした。 それと、タイトルを見たときに期待する内容と、 書かれている内容の間に、私は、多少ギャップがあると感じた。 自分を高く「売る」というフレーズから、 もうワンランク上の「技術」が提示されているのではないかと期待したのだが……。 しかしながら、「なるほど!」と頷く部分も、かなり多い。 序章の『評価されない力は「ない」に等しい』や、 「やる気を見せない人にチャンスは回ってこない」というフレーズは、 誠に言い得て妙である。 また、第1章にある次の文には、奥行きの「深さ」を感じた。 人間には多様な面がある。人間の心は錯綜し、複雑で多様だ。 殺人犯が常に冷酷なわけではない。善良な人が常に善良なわけではない。 表に現れるのはごく一部であって、心の奥にさまざまな要素を持っている。 多くの人が、「これが本当の自分だ」と思い込んでいるものも、 本来の自分のほんの一部でしかない。 だからこそ、自分というものを固定的に見るのではなく、 理想の自分を意識して、それに向かって、近づくべき努力しよう。 そんな著者の言葉には、かなりの説得力がある。 また、「信憑性はディテールのリアリティで決まる」の部分も、たいへん参考になった。 次に、第3章では「人の話を理解していることを、どうアピールするか」が述べられている。 それは、相槌を打ったり、質問したり、話をまとめたりしながら、 決して自分の価値観を押しつたりすることなく、相手の話を聞く姿を見せるということ。 さらに、物事を考えるときに「3WHAT」と「3W1H」を検証しようと述べている。 「3WHAT」とは、それは何かという「定義」、何が起こっているかという「現象」、 その結果何が起こるかという「結果」の3つであり、この三点で問題を整理する。 そして、「3W1H」とは、なぜそうなっているかという「理由、背景」(WHY)、 いつかという「歴史的状況」(WHEN)、どこでという「地理的状況」(WHERE)、 どうすればいいかという「対策」(HOW)であり、これらを検証することで、より深める。 私は、本著で、この部分が最も参考になった。 第4章と第5章で述べられている内容は、人により評価が分かれるのではないか。 著者の言い分も理解できるが、自分が実践するとなると、受け入れがたい部分もある。 まあ、こういう思考をすること自体が、自分を固定的にとらえてしまっており、 前に進んでいけない、自分を高く売り込めない原因だよと、言われてしまいそうだが……。 それでも、ここに例示されたやり方には、自分が理想とするわけにいかないものがある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.04.27 14:20:07
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