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カテゴリ:経済・ビジネス
インターネットの普及により、
私たちは、情報を「大量に、手早く、手軽に」入手することが可能となった。 が、膨大な情報の中から、真に必要で重要なものを入手することは容易ではない。 そこに質を求めるのなら、なおさらである。 そして、アウトプットというものは、情報入手の容易さに比例するものではない。 もちろん、インターネット上での発信の手軽さは、飛躍的に向上したが、 そこに溢れかえっている情報の中から、 自分の発信した情報を探り当ててもらうことは、容易ではない。 本当に重要な情報は、誰もがアクセスできる場所や方法で、 そんなに簡単に手に入れられるものであろうはずがない。 また、世の中に求められるような情報を発信しようとするならば、 他には見られない、オリジナリティに溢れるものを創造する力量を要求される。 *** さて、本著は「アウトプット」について述べた一冊である。 第1章の小見出しは、「日本の大人はアウトプットが不足している」 「相づちはアウトプットではなくリアクション」 「インプットはもう十分に足りている」というような感じ。 続く第2章のタイトルは「書くアウトプットがいちばんラク」で、 サブタイトル「書ければ、必ずお金になる」に続く。 小見出しは「簡単に書け」「800字と思うな、100字×8だと思え」 「媒体を意識せよ」「都都逸調にリズムを整えよ」等々。 そして、第3章「やるほどうまくなる!話すアウトプット術」の サブタイトルは「説得、プレゼン、雑談のコツ」。 文章もそうだが、しないでいると、 みるみるうちにそのスキルが低下していってしまう。(p.86) この部分は、大いに頷ける。 書くことも、話すことも、サボっていると忽ちレベルダウンしてしまう。 NHKのアナウンサーの読む速度は、1分間に300文字と言われている。 プレゼンでもこれにならい、1分間で300文字のペースを目指したい。(p.106) 私はこれまで、1分間に400文字が標準的な速度だと思っていたので、正直驚いた。 これは、かなりゆっくりな速度だ。 しかし、「早口になり、聞き流しを誘発する」ことは防げる。 話し手も、ゆとりをもって、落ち着いて話をすることができそうだ。 私には、この第3章が最も有益な部分であったが、 第4章『印象を操作する「見た目」のアウトプット術』 第5章『インプットするなら「知識」ではなく「技法」』 第6章「アウトプットを極上にする対話術」も、それぞれ面白かった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.10.21 14:25:50
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