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2019.11.30
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​ 『精神科にできること』『新版 うつ病をなおす』の著者である
 精神科医の野村総一郎先生による一冊。
 今回取り上げているのは「老子」。
 「精神科医が老子?」と違和感を覚える方もいるかもしれませんね。

 でも、『うつ病の真実』を読んだことがある方なら、
 「野村先生なら、分かる気がする」と感じられるかも。
 もちろん、最初違和感を覚えた方でも、
 読み進めるうちに「なるほど、こういうのもありかも」と思ってもらえるはず。

   ***

さて、本著の中で私が心に残ったのは、次のような部分。

  「人からひどい仕打ちを受けた」という事実自体、
  もちろんストレスになります。
  しかし、それに加えて「相手を恨み続ける」ということが新たなストレスとなり、
  心に大きな負担をかけてしまいます。(p.119)

「恨み続ける」ことが、自分自身にとって大きな負担になってしまうのなら、
そんなものは、さっさと捨て去った方が、うんと楽になれるということ。
「なるほど」と思わされると共に、
「恨」なんかが文化になってしまった折には、本当に生きづらいだろうなと感じました。

  漫才コンビ・オードリーの若林正恭さんはあるテレビ番組で
  「仕事を楽しまなきゃいけない」という世の風潮を
  「エンジョイ・ハラスメント」と呼んでいましたが、
  そんな彼の発言に共感する人が大勢いるのも事実です。(p.202)

私は、不勉強にもこの言葉を知らなかったのですが、
「なかなか上手いこと言うな」と思いました。
好きなことを仕事にできた人もいれば、そうでない人もいるし、
好きなことでも、いつも楽しいことばかりではないでしょうから。

さて、続いては老子の言葉で印象に残ったもの。

  地位、名誉、お金、評価を求める人は多いけれど、
  自分自身の身体を犠牲にしてまで、
  「手に入れなければならないもの」など何もない。(p.147)

私も、今はそう思います。
でも、そう思わない人もいるのでしょうね。

  完璧な準備をしたってうまくいかないことはある。
  よかれと思ったことが裏目に出ることもある。
  いつも、いつも「正しい因果関係」があるわけじゃない。(p.191)

これも、大きく頷けます。
世の中、残念ながら理不尽なことはある。

  大問題も、まず何でもないような小さなことから起こり、だんだん大きくなる。
  だからこそ、難しい仕事はそれが易しいうちに考え、
  大きなことはそれが小さいうちに対処することが大切だ。(p.212)

これは、老子にしてはポジティブなお言葉。
もちろん、大いに同意します。

  知ったかぶりは結局ボロが出る。
  知っていても「知らない」と言うのが謙虚な人間である。
  だいたい知っていると言っても、
  どのレベルで知っているのか怪しいものだ。
  ここは「知らない」とするのがよい。
  まして知らないのに「知っている」と言えば災難がもたらされるだろう。(p.218)

我が身を振り返り、猛反省。
さて、次は最も感銘を受けた言葉です。

  所詮、価値は相対的なもの。
  絶対的な価値基準など存在しない。(p.025)

本当にそうですよね。
でも、現在の世の中は、二者択一思考が幅を利かせています。
そして、何か事が起きると、ネット上やマスコミ報道では、
自分は安全な側に立ち、不利な側を叩きのめすことが横行しています。

  「自分は真面目で、正しいことをしている」と思っている人には、
  もちろん悪気はありません。
  しかし、あえてもう一段深く踏み込んで考えてみると、
  その「正しさ」というのは自分が思っているだけで、
  「ほんとうは何が正しいのか」なんて誰にもわからない。
  まさに「自分がジャッジしている」だけで、
  もしかしたら、それを誰かに押しつけているのかもしれません。
  常識やモラルもすべて同様です。
  「不真面目な人」「ズル賢い人」を見ると、
  「あの人はダメだ」とお説教をしたくなるかもしれません。
  でも、そう決めてしまう前に
  「もしかしたら、私は自分の価値観を押しつけようとしているのかもしれない……」
  「あの人には、あの人なりに不真面目にしている理由があるのかもしれない……」
  と想像してみることもときには必要なのです。
  何が善で、何が悪か。
  そんなことは、究極的には誰にもわからないからです。
  すべては相対的なものであり、
  「どっちが正しくて、どっちが間違っている」というジャッジそのものをしない。
  それこそ、本著で述べている老子のスタンスです。(p.116)





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Last updated  2019.11.30 12:00:15
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