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カテゴリ:社会・政治・時事
中野信子さんと三浦瑠璃さんの対談を一冊にまとめたもので、
お二人ともTVでよく見かけ、ネットニュース等で取り上げられることも多い方。 中野さんについては、内田也哉子さんとの対談を読ませてもらいましたが、 三浦さんとはどんな感じになるのだろうと、期待しながら読み進めていきました。 *** だから、片方のタイプの脳の人がもう片方のタイプの脳の人を 「そんなの人間としておかしい」とかあれこれ言ってみてもあまり意味がない。 それぞれの機構で「自分の感覚が普通だ」と脳が処理しているから。 それなのに「生まれたからにはいろんな人と付き合いたい」だとか 「1人の人と添い遂げるのが本当の幸せ」などと言い合っても話がかみ合わないわけです。 あなたの茶色の目はおかしい、いやあなたの青い目こそいかがなものか、 と言い合っているようなものです。(p.29) これは中野さんのことば。 『不倫』を既に読んでいたので、言わんとすることはよく分かりました。 つまりは、社会のあり方の違いでも、 不倫の捉えられ方は変わってきたんだと思うんですよね。 何をもって不倫と言うのか、何がその社会の倫理から外れているのかというのは、 時代背景にっても異なる。(p.33) これは三浦さんの言葉。 このことは、「不倫」以外の様々なことについて言えるのではないかと思います。 今現在良しとされている「尺度」に当てはめて、全てのことを測ろうとする姿勢は、 本当にそれでいいのだろうかと、私も疑問を感じます。 そういう「オーバーサンクション」と言われる現象があるんですが、 面白いことに、オーバーサンクションを加えている側には快感が生じるんですね。 制裁というのは他者への攻撃なので、元来はリベンジのリスクがあるわけです。 でも、リベンジのリスクを怖れて制裁を加えないと集団が壊れちゃう。 だからこういうときは攻撃に快感を持たされているわけなんです。 この攻撃の快感をエンタメとして形にしたのが週刊誌と言っていいんじゃないですかね。 いじめもきっと同じ構造ですよね。(p.67) これは、中野さんの言葉に、三浦さんが言葉を足した部分。 ネット上でバッシングが過激化していく理由を、 見事に言い当てているのではないでしょうか。 これがビジネスと繋がってしまっていることが、とても恐ろしいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.01.22 10:59:46
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