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カテゴリ:その他
![]() 何が違うかと言うと、中野信子さんの人となりがダイレクトに伝わって来る。 『なんで家族を続けるの?』や『不倫と正義』等の対談集と比べても、 本著は、それ以上に中野信子さんの人となりが伝わって来る。 こんなに自分の本性をさらけ出してもいいものかと心配になるほど、 本著からは、中野信子さんの人となりが伝わって来る。 メディアへの露出も半端ないので、放っておいてもそれは滲み出してしまうけれど、 本著を読んでイメージが変わったという人も、少なくないのではないかと思う。 *** こうして、人間は実際にはかなり限定的な情報源をもとに、 その小さな情報圏内で、確信的文脈を形成してしまう。 なんとも残念な脳であるとも見える。(p.66) とても示唆に富んだ文章。 「限定的な情報源」「小さな情報圏内」であるにも関わらず、 全てを知っている、分かっているような気になって「確信的文脈を形成」してしまう。 そうなりがちだということを常に念頭に置いて、発言・行動したい。 人の脳は、裏切り者や社会のルールから外れた人といった、分かりやすい攻撃対象を見つけ、 罰することに快感を覚えるようにできている。 他者に「正義の制裁」を加えると、脳の快楽中枢が刺激され、 快楽物質であるドーパミンが放出される。 この快楽にハマってしまうと簡単には抜け出せなくなってしまい、 罰する対象を常に探し求め、決して人を許さないようになっていくのだ。 こうした状態を、私は正義に溺れてしまった中毒状態、 いわば「正義中毒」と呼んでいる。 この認知構造は、依存症とほとんど同じだからである。(p.106) まさに、情報化が進んだ現代社会の大きな課題。 それはローカルな社会でも、ワールドワイドな社会でも同様。 昨今、世の中を賑わせているトピックスに対するムーブメントの多くが、 この「正義中毒」を背景にして形成されているような気がしてならない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.10.15 10:51:59
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