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カテゴリ:文芸
著者は、和田裕美さん。
これまでに、数多くの自己啓発書・ビジネス書を出されている方です。 *** パンダスタッフは創業40年、従業員が300名ほどの中堅派遣会社。 登録スタッフは10万人、実際に派遣されているのは5000人ほどで、 一般事務、エンジニア、販売員、介護、コールセンター、警備員、工場での軽作業、 引っ越し作業など、幅広い職種に派遣されています。 そのAI推進部が担当するのは、営業部で抱えきれなくなった案件のフォローや雑務全般で、 派遣スタッフ欠勤時の穴埋め要員、クレーム対応、ビル清掃業者休業時の清掃、不要書類処分等。しかし、周囲からは「会社の使えない人の引き取り先」と認識されており、 営業部長・石黒、営業部・郡司、総務部部長・野田の3人は、ことあるごとに辛く当たります。 福田初芽(23)は、この4月に新卒で入社するも、7ケ月で営業部からAI推進部に異動。 観賞用魚販売店「WISH FISH」をよく訪れ、店長の大森元気(38)に色々と相談しています。 山川拓真(27)は、中堅広告代理店経営者でパンダスタッフの取引先だった父親のコネで入社。 後輩が起こした失敗の責任を自分一人で被り、営業部からAI推進部に異動してきました。 三浦駒子(45)は、派遣先で起こった窃盗事件で、担当者を庇って防犯カメラの映像を消去。 その結果、自らが疑われることになり、AI推進部に異動してきました。 土屋絵里(35)は、元社長・役員秘書でしたが、取引先外資系企業の男の誘いを断ります。 その後、鬱と診断されて半年休職し、復帰時にAI推進部に異動してきました。 水田速雄(54)はAI推進部部長で、4年前の事故で重傷を負い車の運転が出来なくなりました。 14年前に担当した派遣スタッフ・荻野悠也の面接に際し、スーツを貸していたことが判明。 寺山慎一(32)は入社5年目で、AI推進部発足時、水田が部長に任命された当初からのメンバー。 極端に人と関わらず、口数が少ない謎の人物とされていましたが、最後にその正体が明らかに。 *** ジャングルドットコムの倉庫作業のエピソードは、 『潜入ルポ アマゾン帝国の闇』を彷彿とさせるものでした。 他のエピソードについても、全体としては、イイ感じでお話は進んでいき、 大森元気と寺山慎一が、このお話のキーマンに繋がっていく展開は、とても面白かったです。 ただ、たこ焼きチェーン店での一件については、 「本当にこんな風に展開するかな?」と感じましたし、 ダークウエブの一件や、石黒の荻野悠也との契約の一件については、 「こんな形で終わらせてしまって良いの?」と、かなりモヤモヤ感が残りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.05.25 15:43:38
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