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カテゴリ:起業・ビジネス
よくある記事ですが、内容がいつものパソコン創世記を参考にしたステレオタイプの論理って感じがしたので、ちょっと反論みたいなものを書いてみました。
業界関係者の予想のようなものって、新しいデバイスが出たときはあんまり参考にならないことが多いんですよね。 「iPad」がAndroidに敗れ去る5つの理由(後編)・・・・・・北村勝利「モバイルゲーム屋が見るビジネスの未来」第9回 ■理由その1 「羨望」と「嫉妬」と「商売人の性」 確かにWindowsはMacのマネから始まったが、実際ちゃんと使えるGUIになるまでには数年かかってます。 最初のWindows1.0は、Macの見た目のみを真似して、実際ほとんど使い物にならなかったのは有名です。 その後開発チールを解散して、1から作り直して、そして95が出るまで10年近く開発を続けなければならなかった。 真似したからって、OSは簡単に出来るものと違うと思います。見た目だけなら簡単に真似できるのでしょうが、コンセプトのようなものが違うと、使っていて違和感が出たりすることが多いです。 ただし、iPadで使われているタッチ系は、iPad以外でも昔から使われてきているので、完全に真似ってわけではないですが・・・それが逆に新しいシステムを作るのが難しくなっているのが今なマイクロソフトなわけです(過去との互換性を捨てることで新しいOSで勝負することになったようですが) Androidにはそんなしがらみがないので、まだ可能性はあるが・・オープンソースでGUIアプリで成功した事例が少ないのが心配ですね。 ■理由その2 生産量とコスト これは・・・プロダクト数の少ないAppleの方が有利では? 同じデバイスを世界で売ることで、1機種で数が多く出ますから。実際Macも1機種での売上では上位(確か世界一になったことも)ですからね。 そういえばCPUも自社設計にしたようですが、数が出るからその方が安く済むのであり、それで利益率が高いんだよね。 多くの会社が入ってくるAndroidの世界では、各デバイスも競合して割高になるし、差別化しようとすれば特別なデバイスが必要になって逆にコストが上がるという逆効果になってしまう可能性も・・ 実際Android携帯では、コスト高な端末と逆にコスト安(ハード的目当たりさがまったくない)端末が出てくる始末で、結局どこも儲かっていないと・・・ ■理由その3 アーリーアダプターとボリュームゾーン 現在Andoridで騒いでいるのはアーリーアダプター・・というより技術オタクが中心ですね。 iPhoneはアーリーアダプターに広まってますし、iPadは現在パソコンを使っていない人へも広まる可能性を持ってます。 今のパソコンの普及率が既に頭打ちになっているのを考えると、iPadが広げる市場は大きなボリュームゾーンになる可能性もあります。 そういえば今朝のテレビで、80歳のお祖母ちゃんがiPadを使いこなせるかという企画をやってましたが、最初パソコンが必要ってところで戸惑ってたけど、5日でだいぶ使いこなしていたようです。 面白いのが、周りの人に使い方の説明をしていたこと。パソコンを使いこなせなかった人も興味を持っている人が多いようです。 ■理由その4 様々な制約 何と比べるかですね。パソコンと比べれば確かに制約が大きいが、そのパソコンは普及が頭打ちになっているので・・・パソコンと同じことをしても将来はたかが知れてます。 ゲーム機と比べると、例えば任天堂のDSiと比べると、その自由度は大きく優ってます。 そしてDSシリーズはパソコンよりも普及しているので、こちらを参考にした方がより可能性が高いと思われます。 ガラゲーと比べると、キャリアの縛りがなくて(SIMロックという意味ではなく、アプリを自由に入れることが出来るということ)iPhoneの方が自由度が高かったりしますからね。 アプリ開発も、JavaやFlashを使う必要もなく、ネイティブアプリを作成出来るのも、今までの携帯端末ではなかったことです。 ■理由その5 サードパーティー iPhoneでも既にエコシステムは巨大になっているし、何でも自由なAndroidのメリットがまだ出ていない分野ですね。 Androidの問題は、果たしてマネタイズが本当に出来るのかどうか・・・Googleが人気のある1番の理由は「無料」ですからね。何でも無料で提供するその姿勢に人気があるのです。Gmailが有料になったら果たしてどれくらいの人が使い続けるのか・・・ ライバルたちの動きですが、iPadの成功を見て、戦略を考え直しているところが多いらしいです。 マイクロソフトは製品化を諦めてしまったし、HPも戦略を見直したようです。DellはAndroid端末を出しましたが、中途半端な大きさで値段も高くて・・ 既に中国では見た目が似ているものは出ているようですが、使える端末とは言えないでしょう(サポートとかないだろうし) iPadのような携帯デバイスでは、バッテリーの持ちが重要なのですが、iPadのようなバランスのデバイスを作るのは難しいようです。 重さ、ディスプレイの大きさ、バッテリー容量、CPUなど、最高のものを搭載すれば値段が高くなってしまいますから この前パナソニックから出たタッチパネル付きノートPCでは、iPadよりも重くて値段は20万ですからね。 そしてAndroid端末の一番の問題は、ハードメーカーの収入がハードからしかないというところ Appleのように売った後も続けて収入を得る仕組みが現在ないところです。 売り切りき商売では、売った後のサポートを考えると割に合いません。特にAndroidはバージョンアップが激しく、既にハードメーカーはついていくことも難しくなってます。 もちろん今後iモードのようなシステムを作って収入を得る可能性は高いが、オープンな世界では下手なシステムは反発を生む可能性が高く・・・これから作り上げるのは非常に大変な作業になるでしょう。 もちろんドコモが本気になれば・・日本では可能かも知れないが、結局ガラパゴス化するだけで、その将来性は果たしてどうなのか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.06.05 10:02:23
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