カテゴリ:【如水・壺公慷慨】
【Photo of the Day= under the Sky = by N.Geoglaphic】 【B.G.M. of the Day= Marcus Miller - North Sea Jazz Festival 2015 =】 【 虎子/ココの誇顧/ココ; 彷徨癖者・如水が愛犬のココ(ボクサー犬)の悲嘆・感嘆 / 04月18日】
中国のホームレス大先生(流浪大師)が人気爆発の不思議 = NewsWeek_Column_2019年04月12日、 辛口風刺画・中国的本音 辣椒(ラージャオ、王立銘) & 唐辛子(コラムニスト) 10年ほど上海でホームレス生活をしていた沈巍(シェン・ウエイ)は、自分がスーパースターになるとは夢にも思わなかった。沈は一時的に身を寄せる場所で、ほぼ毎日100人を超える人々に囲まれ取材・撮影された。ほとんどが「快手(Kwai)」と「抖音(TikTok)」のブロガーだ。どちらも中国産動画アプリで、スマホさえあれば誰でも簡単にミニ動画で日常の面白い瞬間を記録し投稿できる。 その便利さと面白さはもちろん、投稿動画にアクセスを集めることができれば、広告収入を期待できることが一番の魅力。このようにネットでお金を稼ぐ方法を中国語で「賺流量」(トラフィックを稼ぐ)と呼ぶ。トラフィックを稼ぐことはお金を稼ぐこと。トラフィックが大きいほど収入も増える。稼ぎたいブロガーは沈の所に殺到した。沈は一番売れっ子の「流量明星」(トラフィックを稼げるスター)だからだ。 学生時代から読書好きな沈は、ホームレスをしながら毎日の読書習慣も続けている。古典も現代文学も読む沈の言葉遣いはなかなか秀逸で、イメージは普通のホームレスと全く違う。その意外さが人々の興味を呼び起こし、動画に沈の姿さえあれば必ずアクセス数が増え、トラフィックを保証する。 「流浪大師(ホームレス大先生)と一緒に本を読もう!」 「流浪大師(ホームレス大先生)と結婚したい!」 沈の機嫌を取るため、みな彼を「流浪大師」と呼ぶ。他人より目立つような動画が投稿できれば、トラフィックも増えるからブロガーはみな必死だ。中には沈の人生を捏造した人もいる。全ては金儲けのため。毎日ブロガーたちに囲まれていた沈は普通の生活ができなくなり、仕方なく姿を隠した。 快手と抖音の登録ユーザーはどちらも1億人以上。誰でもブロガーになれ、ブロガーになったら誰でもトラフィックとお金を稼ぎたい。沈巍が隠れたのなら、次の沈巍を探し出せばいい。儲けられれば誰でも「大先生」と呼んでいい。「大先生」どころか、お父さんと呼んでも構わない......。 鄧小平の「黒猫でも白猫でもネズミを捕る猫がいい猫」と同じように、良い悪いを問わず儲けられればいい――これこそ今の中国の価値観、これこそ今の中国の不思議なのだ。 【ポイント】 流浪大師 我要嫁給你! : ホームレス大先生、あなたと結婚したい! 沈巍 : 元上海市統計局の公務員。52歳。小さい頃、厳しい父親に趣味である歴史書の読書を許されず、自分でゴミ拾いして得た金で本を買うように。大学で統計学を学び就職したが、職場でも節約意識からゴミ拾いを続けたため、精神に問題があると退職に追い込まれる。02年に住んでいた家から追い出され、ホームレスに。 <本誌2019年04月16日号掲載> 中国のネット暴力は「人肉」まみれ = NewsWeek_Column_2019年03月29日、 辛口風刺画・中国的本音 辣椒(ラージャオ、王立銘) & 唐辛子(コラムニスト) 3月10日、エチオピア航空302便が墜落して乗員乗客全員が死亡したが、その中に中国籍の乗客が8人いた。事故直後、中国メディアは事故に遭った22歳の女子大生のSNS新浪微博のアカウントを見つけた。亡くなる前の日常写真や投稿を調べたところ、なかなか裕福な生活をしていた美人で、事故がなかったらボーイフレンドと2人きりでキリンを見るロマンチックな旅をしていたことが分かった。 中国メディアがこの内容を公開すると、一部ネットユーザーは彼女の不幸を喜んだ。「キリンを見るためわざわざアフリカに行くだって? お金あり過ぎ! そんなの死んでしまって当たり前だろ!」。これ以外にも微博にたくさんの侮辱コメントが書き込まれ、女子大生は事故に加えてネットハラスメントという「二重遭難」に遭った。 中国では、多数のユーザーが1人の個人情報をネットで探してさらす「人肉(人の手による)検索」による自殺事件がこれまで複数発生してきた。人肉検索は00年以降、ネットの掲示板から始まり、今はSNS上に移行し、特に微博で横行している。 18年、新浪微博で遺言状と思われる投稿が発見された。投稿者は若い女性で、親の経営失敗で高額負債に追われてこれから家族3人自殺するつもりだという。3人は警察の説得で自殺をやめたが、人肉検索でかつての贅沢な生活の写真がネットにさらされた。自殺騒ぎで注目を集めようとした、と考えたネットユーザーたちは家族に電話をかけて脅した。10日後、家族は再び自殺を図り、父と娘が死亡した。 中国のネットユーザー数は7億7000万人で、その50%は29歳以下の若者だ。ネット暴力の根源は若者の衝動と無知だと中国官製メディアは分析するが、むしろ庶民が金持ちに不満・恨みを抱く「仇富(チョウフー)」ではないか。格差が特に激しい中国では、貧困層と富裕層はいつまでも平行線で互いに無関係だが、ネットだけが全ての階層がつながる接点になっている。 「不患寡而患不均(食糧の少なさでなく食糧の不平等を気に掛ける)」は、2500年前に孔子が残した言葉。現代風に言い換えれば、「恨みと暴力は格差社会に宿り、平和は平等より生まれる。平等は何よりも大事」――ということだろう。 【ポイント】 不喜歓(よくないね!) : 中国でフェイスブックは検閲で見られないが、ネットユーザーは中国SNSにある類似の「賛!(いいね!)」や「不喜歓!」機能で支持・不支持を表現する。 孔子 : 紀元前551年生まれ。中国・春秋時代の思想家、儒教の祖。諸侯に徳の大切さを説いたが受け入れられず、晩年は弟子の教育と著述に専念した。『論語』は彼と弟子の言行録。 <本誌2019年04月02日号掲載> 金正恩、トランプの3度目の米朝会談提案に応じる用意 「米の態度適切なら」 = REUTERS_Report 2019年4月13日 朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、米国の態度が適切なら3回目の米朝首脳会談に応じてもよいとの考えを示した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が報じた。 前回の会談の二の舞であれば再会談は望ましくないと指摘。ただトランプ米大統領との個人的な関係は良好だとし、米朝が合意できるかは米国の態度次第だと強調した。 さらに米国が制裁に基づく南北合意の履行継続を韓国に無理やり要求しているとして批判。北朝鮮は南北関係を継続するか、有事リスクの高い過去に戻るかどうかの瀬戸際に立っていると主張した。 古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 ---------下記の姉妹ブログ 一度 ご訪問下さい-------------- ・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2019/04/18 05:50:11 AM
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