カテゴリ:読書のココロ(エッセイ・その他)
【内容情報】(「BOOK」データベースより) 白いワンピースで雨に降られて下着バッチリ。 泥酔状態で乗せられたパトカーの中で大はしゃぎ。 下書きのまま、うっかり押したパソコンの送信ボタン。 服の裾から出てきた、昨日脱いだはずのストッキング。 思い出すたびに赤面、できれば記憶を消去したい、 そんな“恥ずかし体験”を、 作家・イラストレーター・女優・タレントなど 女性ばかり70人が思い切って明かした大爆笑のオリジナル文庫。 やられた。 私的に一番ウケた春口裕子さんのエピソードを うっかり京都に向かう阪急電車の中で読んでしまい 笑いをこらえるのに微妙な形相のまま固まってしまった タイトルからして、この本は面白いだろうとは思っていたけれど こんなのを最初から2番目にもってくるなんて不意打ちだわ 春口さんの職業は作家。 でも年代や立場などが異なる大勢の人と同時に話すのが苦手で メールだとその傾向は更に強まるらしい。 この時も、3人に同胞メールを送る必要に迫られたそうだ。 * * * * 「お話しすることができました」のところを 「お話しさせていただきました」に変えてみる。 ちょっとクドいような気がして、 「お話しできました」に直す。 これでは砕け過ぎかと腕組みをする。 すぐには決まりそうにないので、 三つの文は羅列したまま、保留することにした。 最後に一番良いものを選び、残りの二つを消せば良い。 私は他の数カ所にも同じような処置をほどこした。 ところが、である。 何の気の迷いか、文章を取捨選択する前に、送信ボタンを押してしまったのだ。 「頑張ります。頑張ろうと思います。頑張らねばと思います」 など、妙な活用をしたままの文章が、びゅーんと送信されてしまったのである。 「ああ、待って」 思わず画面に追いすがってしまった。 が、もちろん機械は待ってくれない。 作業は速やかに実行され『送信済み』のボックスに、 さっきのメールのタイトルがちんまりと表示された。 送信、完了。 さすがADSL。仕事が速い。 便利だなあ。便利だけど、すごく困った。 ( 春口裕子 『送信完了』より抜粋 ) * * * * こういう、言葉の微妙なニュアンスにこだわった挙げ句 アサッテのところで大恥をかくというパターンは 何だか私のツボみたいで 他にも 俳人の黛まどかさんが、ずっと 「申し訳ございません」という漢字を、何故か 「申し分ございません」 と間違って覚えていて 恩師や友人やお世話になった方々へのお礼状に ずっと、ずう~~~~っと長いこと 「申し分ございません」 と書き続けていた、というエピソードも 電車の中で読んではいけはない話だった(笑) 他にも、 岸田今日子さん、俵万智さん、林葉直子さん、藤田弓子さん、 吉行和子さん、杉本彩さん、米原万里さん、冨士真奈美さんなど 著名な方々の「はずかしい」エピソード満載で楽しめました。 一人のエピソードにつき、 文庫本で3ページ弱なので、読みやすいのもGood 普段読書をしないかたでも楽に読めます。 「へえ、あのひとがこんなことを!」なんて意外な発見があるのも面白いです。 特に、杉本彩さんのエピソードは意外でした 一足お先に読了したUmiさんは 「三浦しをんさんは、もっと恥ずかしい話があるはずだっ!」 と力説していらっしゃいましたが うん、エッセイを先に読んでいるひとにとっては、そうかも(笑) でもこれ、結構前に刊行されているから この本で他の方のぶっちゃけエピソードを読んで、 しをんさんも「開眼」なさったのかもしれませんw ちなみに、私の「ああ、恥ずかし」エピソードは・・・ 金曜日もUmiさんに言われた 「未読です」 と言い切ったことでしょうか 多分これ、一生ネタにされるな・・・ 二度も間違えたって お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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