前々からここでご紹介したいと思っていた本があって家の中を探していたのですが、日曜日に本棚を整理していたらその本が出てきました。ベストセラー作家の渡辺淳一さんが書かれた、 「創作の現場から」 という本です。
小説のテーマの見つけ方に始まり、取材の方法、書き出しとエンディング、そして題名とネーミングなどなど、渡辺さんご自身の小説の書き方が述べられているのですが、これから小説を書いてみようと考えている人には勉強になるでしょうし、編集者にとっては、作家の創作風景は興味深く読めると思います。
また、「作家と編集者」 について書かれているところは、私自身、何度も読み直したほどですが、その最後のところに次のような一文があります。
「・・・。作家を長く、仕事としてやっていく以上は、いい編集者が自分の周りにつくように努めなくてはいけない。 ・・・ いい編集者を周りにつけることこそ、作家の才能の一つだということができそうです。」
自分が普段、著者の方々からどのように思われているのかは、正直言って非常に気になるところではあるのですが、こればかりは聞くわけにもいかず、日頃いろいろと接する中で、 「もしかして、こんなふうに思われているのかな・・・」 と想像するしかありません。でも不思議なもので、お互いの波長が合っているかどうかは、聞かなくてもわかるものなんですよね。
本書は楽天ブックスでは品切れになっているので、もう手に入らないのかもしれませんが、もしかすると書店では置いてあるところもあるかと思いますので、興味を持たれた方は、ぜひご覧下さい。