先週から昨日にかけては猛烈に忙しい日々でしたが、この連休前に何とか2冊の本を責了にすることができて、いまはホッと一息といった感じです。
編集者は常に先読みをしながら仕事を進めているわけですが、それでも著者の方に (もちろん、編集者側にも) 不測の事態が起こって進行が滞ったりすることもあって、当初の計画の修正を迫られることもあります。 (この不測の事態にもいろいろあって、順調に進んでいるように思えた著者の筆や校正が突然止まってしまったり、 “突然” どこかに旅行に行ってしまったり、そして、何らかのアクシデントが起こったり ・・・。)
それでも、発売日などを書店さんにお知らせして事前注文を頂いていたり、社内ではその予定に沿って売上げ予想や販売計画を立てているので 、編集者はなんとか (実際には、相当必死になって) 当初の予定通りに刊行できるように努めます。
書籍の編集においては、チームで作業を行うよりも、その本を企画した編集者が最後まで責任を持って一人でコツコツ作業を進めていくことが一般的なので、自分がしない限りは、作業が全く進みません。 そんなこともあって、編集者側に不測の事態が起こると (例えば、体調を崩して会社を休まざるをえなくなったり) 、 たとえ一時的なものとはいえ、そこで作業がストップしてしまいます。
幸い自分は体が丈夫な方なのか、体調を崩して会社を休んだという経験はほとんどないのですが、一度だけ、最後の詰めの作業で寝込んでしまったことがありました。その時は、自宅で寝ていても、発売日が目前に迫ったこの本の作業のことが頭から離れず、焦る気持ちでいっぱいでした。
今回は、著者の方にちょっとしたアクシデントがあって、最後の最後でドキドキさせられましたが、何とか無事に乗り越えることができました。 できることならこうした気分はしたくないものですが、 実際、一冊の本が刊行になるまでには、少なからず何らかの理由でハラハラさせられることがあるものです。
そうしたアクシデントさえも楽しめるようになったなら、本当の意味で一人前の編集者になったと言えるのかもしれません。 そう考えると、今の私はまだまだ修行が足りないようです。