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毎週本屋が届けてくれる週刊現代 五年や十年の購読歴ではない、上得意になるだろう 一話完結連載 クローズアップ日本史偉人列伝 日本史上の偉人を面白おかしく視点を変えて披露するごく軽い読み物シリーズである。たかが週刊誌 目くじらを立てる事も無いのだが、空海の巻少々物申す。
天台宗開創 最澄との出会いが、『空海が唐から帰朝して以後』と書いてある。空海と最澄は同じ遣唐使船団で共に唐へ渡った間柄 最澄が国家の支援を受けて先端仏教の経典を求めに出かけた事と 私費で密教真髄を求めに出かけた私度僧(渡航寸前正式僧位を得る)の立場の差があるが また 空海が遣唐正使 藤原角葛野麻呂と同船して難破福州まで流されたのに対し 最澄は無事唐土につき直ちに天台山を目指す。直接会話が無くとも『空海と最澄は共に唐へ渡った』が正しい書き方であろう。 最澄と空海の違いは伝説の多寡と断じてしまうのも如何なものかと思う。この頁だけを読んで日本歴史と捕らえる読者も結構多いと思う 伝説の多い方が空海 少ない方が最澄これ以上一歩も進まない 歴史を軽んじる事夥しい。 サブタイトル ちゃんとした日本語を使うのが美しい日本人 と掲げているが 『弘法筆を選ばず』の本義を 字の上手い人は筆の良し悪しを問わないと解説しているが 唐朝 徳宗皇帝前での揮毫 隷書・大篆・小篆・楷 など五筆法で樹の字を書いたという 故に永く中国では、五筆和尚の名で知られている。 『弘法筆法を選ばず』がいつの間にか法が抜けたようだ。 空海伝を寄せ集めで、書かれた物だがいま少し内容を踏み込んだ正確さを期待したい。百九回を数える人気シリーズ全体を見る目が 僅か一編の手抜きで、この程度の読み物かと落胆させるに充分である。 柳居子の様に無責任 思いつくまま書く事と 名前を掲げ 人気週刊誌の紙面に載ることは、影響力の多寡が段違い 『最澄との出会いは、唐から帰国して以後の事』は『一緒に唐へ出かけた』と書き改める事をお勧めする。 関連記事 http://plaza.rakuten.co.jp/camphorac/diary/200606150000/ http://plaza.rakuten.co.jp/camphorac/diary/200608020000/ http://plaza.rakuten.co.jp/camphorac/diary/200610240000/
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Last updated
2007.03.20 06:59:13
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