カテゴリ:短編・詩・短歌など
紫陽花は一雨ごとに青くなり青き雨など降る日なけれど 雷鳴に昼寝の夢はかき消され雨に流れて跡形もなし 梅雨の間の陽に照らされて紫陽花も萎れ色なき午後の三時に 降る雨は花には喜び田に甘露そうなだめても滅入る我が胸 伸びるのを定めとしてもその先が届く行方は知らぬ竹の子 降る雨に色濃くもなり褪せもして穏やかならず紫陽花の花 雨蛙梅雨空向いて歌うのは美声の為に喉湿す為 蚊遣り焚く煙も失せて今時の風情なき蚊もこの世の習い 一言に緑と呼べど色々に様変わりする葉の繁る夏 夏至の夜の短き逢瀬憎むのは早まる朝かすぐ開ける夜か 雨に濡れ初めて気付く梅雨空の旅は何処も傘下を歩む 憎らしき花には恵みの雨なれど逢瀬断る電話の鳴りき 窓越しに雨の間に間に見ゆるのは濡れるも化粧の紫陽花の花 風を切る翼持ちても雨降りの燕は低くこうべを垂れる 酒の香に甘きメロンのかぐわしき今宵は月も熟して見えリ 待ちわびる顔も見せずに雲隠れ今宵は川を渡る星なし 雨上がり陽射しに色を取り戻す庭鮮やかに紫桔梗 太陽の色を映した実の花の光の如き無なる白色 雨の空行き交う傘のその影に同じ顔して美しき国 悪びれず隠す雲さえ吹き過ぎて青き空には罪の色なく 花々に過ぎゆく時を憂う我少しばかり花盛る頃 。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜!。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜!。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜!。.:*:・'゜☆。.:*: 。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜!。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜!。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜!。.:*:・'゜☆。.:*: ↓掲載された作品はこちらでまとめてご覧になれます お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/07/18 07:02:04 PM
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