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貴方の仮面を身に着けて

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2007/07/18
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ダイヤ


紫陽花は一雨ごとに青くなり青き雨など降る日なけれど

雷鳴に昼寝の夢はかき消され雨に流れて跡形もなし

梅雨の間の陽に照らされて紫陽花も萎れ色なき午後の三時に

降る雨は花には喜び田に甘露そうなだめても滅入る我が胸

伸びるのを定めとしてもその先が届く行方は知らぬ竹の子

降る雨に色濃くもなり褪せもして穏やかならず紫陽花の花

雨蛙梅雨空向いて歌うのは美声の為に喉湿す為

蚊遣り焚く煙も失せて今時の風情なき蚊もこの世の習い

一言に緑と呼べど色々に様変わりする葉の繁る夏

夏至の夜の短き逢瀬憎むのは早まる朝かすぐ開ける夜か

雨に濡れ初めて気付く梅雨空の旅は何処も傘下を歩む

憎らしき花には恵みの雨なれど逢瀬断る電話の鳴りき

窓越しに雨の間に間に見ゆるのは濡れるも化粧の紫陽花の花

風を切る翼持ちても雨降りの燕は低くこうべを垂れる

酒の香に甘きメロンのかぐわしき今宵は月も熟して見えリ

待ちわびる顔も見せずに雲隠れ今宵は川を渡る星なし

雨上がり陽射しに色を取り戻す庭鮮やかに紫桔梗

太陽の色を映した実の花の光の如き無なる白色

雨の空行き交う傘のその影に同じ顔して美しき国

悪びれず隠す雲さえ吹き過ぎて青き空には罪の色なく

花々に過ぎゆく時を憂う我少しばかり花盛る頃





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Last updated  2007/07/18 07:02:04 PM
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