「土器を掘る」市民講演会 「見えた、わかった縄文人:土器が語る縄文人の暮らし・食・心」
ここ数日、ますます春めいてきましたね強い日差しが眩しくて日中はコート不要なほどですが、朝晩は冷え込みが厳しくて暖房機なしではブルブル~せっかく膨らんできた桜の蕾も足踏み状態のようなので、開花宣言ももうしばらく掛かるかも?あー、待ち遠しい先週末、「土器を掘る」という市民講座を拝聴してきました会場は明治大学内のアカデミーコモンの教室文部科学省学術変革領域研究(A)「土器を掘る」市民講演会「見えた、わかった縄文人:土器が語る縄文人の暮らし・食・心」開催日時: 2024年3月9日(土) 13:00~17:00会場: 明治大学 アカデミーコモン 8階 会場内は撮影及び録音は禁止でした講演会は飛ノ台史跡公園博物館の学芸員さんの司会でスタート熊本大学の小畑弘己教授を始め、東京大学の宮田教授、等そうそうたるメンバーによる最新の研究発表を聞かせていただきました「22世紀型の考古資料学の創設を目指し、考古学や歴史学を取り巻く社会の変革にも貢献したい」という大きな目標を掲げた先生方の熱意あふれるお話はホットな情報が満載~従来の発掘品年代測定や文様による型式編年などに加えて、最近は土器の圧痕調査が精力的に行われており、土器圧痕から植物の種や虫なども検出され、新たな事実が色々と分かってきたんだそうですなかでも、衝撃度ナンバーワンだったのは熊本大学の小畑弘己教授のお話これまでは弥生時代の稲作開始によって大陸から渡来したと考えられていた豆やエゴマなどの植物や、コクゾウムシなどの害虫なども、すでに縄文時代に存在したんですって!なんと、これまで江戸時代に渡来したと言われてた”クロゴキブリ”まで竪穴式住居の時代から、Gがいたとは衝撃です土器の圧痕(あっこん)調査土器作りの過程で植物の種実や昆虫・貝などが粘土の中に混入し,土器を焼成した際に焼け落ちて空洞になった穴などの痕跡を「圧痕」と呼び、その圧痕に樹脂を注入し,印象を顕微鏡で観察し,圧痕の由来を分析する研究方法を圧痕レプリカ法と呼んでいる最近は郷土資料館などでも圧痕調査の展示はよく見かけますが、今回のお話によると、研究を一歩進めて、土器の破片の中をAI解析など最先端技術で調べているんだとかつまり「土器を掘る」って、そういうことだったんだ~!?と深く納得他にも、土器の表面のすすや内側のおこげの分析によって「キハダ果実を薬用に利用していたのでは?」という研究をされている金沢大学・佐々木先生のお話も実に興味深かったです↓会場でいただいた冊子 カラー写真も満載の30p弱ここ数年、縄文にハマってるものの、全くの素人のワタクシメ。「あまり難しい話だとついていけないかも? しかも長時間だし💦」と最初は危惧していたんですが、どの先生方も平易な言葉で分かりやすくユーモアを交えての講義で、4時間があっという間でしたワクワクの楽しい時間、ありがとうございました小畑教授の研究成果はHPに掲載されてますので興味ある方は、ぜひぜひ~「土器を掘る」デジタルミュージアム今後の研究の成果にも期待してまーすタネをまく縄文人 最新科学が覆す農耕の起源 (歴史文化ライブラリー) [ 小畑弘己 ]【中古】 昆虫考古学 角川選書610/小畑弘己(著者)【中古】 Jr.日本の歴史 1 / 小畑弘己, 寺前直人, 高橋照彦 / 小学館 [単行本]【メール便送料無料】【あす楽対応】縄文時代の植物利用と家屋害虫 圧痕法のイノベーション / 小畑弘己 【本】