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Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2024年07月27日
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カテゴリ:霊魂論


ルドルフ・シュタイナー
「精神科学と医学」(GA312) 第一講(本文・解説付)本文 1920年 3月21日/ドルナハ 1-2
 この上記のような地球の外部からやって来る諸力への視点は、西洋の科学の発展にともなって全く失われてしまいました。ですから、今日の科学者が、水は単に化学的に検証できるものとして与えられた特性のみではなく、それが人間の生体組織のなかに働きかけることによって、地球外の宇宙に属するものとしての特性も持っているのだと考えるよう要求されるなら、彼らにとって、それは全く奇妙なことと思われるでしょう。つまり、人間の生体組織の中にある液体要素を通じて、古代の人々の見解によれば、この生体組織の中へと、宇宙そのものに由来する諸力の作用がもたらされるのです。この、宇宙そのものに由来する諸力の作用は、次第次第ににかえりみられなくなっていきました。とはいえ、15世紀までは、医学的思考はまだ、私たちがヒポクラテスにおいて出会う濾過された見解の、いわば残滓の部分に基づいていました。従って、今日の科学者にとって、そもそも15世紀以前の医学的古文献を理解することは困難なのです。なぜなら、当時それを書いた人々の大多数は、自分の書いたものを彼ら自身秩序立てて理解してなどいなかったと言わねばならないからです。彼らは、人間の生体組織の四つの基本要素について語りましたが、彼らがこれらの基本要素をあれこれの方法で特徴づけた根拠は、本来ヒポクラテスとともに没落してしまった智慧へと遡るものなのです。こうした智慧がのちに及ぼした作用、人間の生体組織を構成する液体の特性についてはなおも語られていました。従って、実験生理学の創始者ガレノス(☆3)(*3)によって成立し、その後15世紀に至るまで影響をおよぼしたものは、基本的に、次第次第に理解不能になっていった古代の遺産の組み合わせなのです。
参考画:Claudius Galenus



 しかしながら、まさしくそこに在るものから認識することのできた人々が常に少数存在していました。つまり彼らは、化学的に確認しうるものや物理的に確認しうるもの、すなわち純粋に地上的なものに汲み尽くされない何物かを指摘できることを知っていたのです。人間の生体組織においては、化学的に合成するのとは別な仕方でその中の液体的な実質を作用させる何物かが指摘されうるということを知っていた人々、つまり世に知られた体液病理学と闘った人々の中に、パラケルスス(☆4)(*4)とファン・ヘルモント(☆5)(*5)、その他の名前を挙げることもできますが幾らかいます。彼らはちょうど15、16世紀から17世紀への変わり目に、言うならば他の人々がもはや明確に表現しなくなったことを、まさしく明確に表現しようと試みることで、医学的思考の中に新たな動向をもたらしたのです。この表現のなかには、人々がいくらか霊視的であった時にのみ本来追求し得たものが含まれていました。実際のところパラケルススとファン・ヘルモントが霊視的であったことは明らかです。私たちはこうした事柄すべてを明確にしておかねばなりません。さもなければ、今日なお医学用語に定着してはいるけれども、その起源についてはもはや全く知られていないものについて、理解することはできないでしょう。こうして、パラケルススと後に彼の影響を受けた他の人々は、生体組織における作用の基盤としてアルケウス(Archaeus*6)というものを想定しました。私たちがおおよそ人間のエーテル体について語るように、彼はこのアルケウスを想定したのです。パラケルススのようにアルケウスについて語る(☆6)なら、私たちがエーテル体について語るようにアルケウスについて語るなら、存在してはいるけれどもその本来の起源については追求されていないものが統一されます。なぜなら、その本来の起源を追求するとなれば、次のような方法をとらざるをえないからです。人間は、地上的なものから作用する諸力から本質的に構成されている物質的な生体組織を有すると云わねばなりません。私たちの物質的な生体組織はいわば地球の組織全体の切り取られた一片です。そして私たちのエーテル体とパラケルススの言うアルケウスは、地球には属さない、すなわち宇宙のあらゆる方向から地上的なものへと作用するものの一片です。つまるところパラケルススは、以前はもっぱら人間における宇宙的なものとみなされていてヒポクラテス医学とともに没落したものを、物質的な組織の根底にあるエーテル的組織という彼の見解において統合的に見たわけです。彼は、このアルケウスにおいて本来作用しているものがどのような地上を越えた諸力と関係しているのか、それ以上は研究しませんでした。なるほど個別的には暗示はしましたが、それ以上は研究しなかったのです。
   「精神科学と医学」(GA312) 第一講本文 1-2了


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最終更新日  2024年07月27日 05時48分42秒
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