今日の読書 1950年のバックトス/北村薫
23篇入っている短編集ですね。短編というよりもショートショートといった方が当っているかもしれないですね。それぞれ、短いだけではなく何かのコンセプトの下での作品群ではなく、ある意味バラバラですね。いわゆる奇妙な話という、不思議なものやら、本当に日常の些細なもの、落語の文章化(1つだけですけどもね)と幅がありますが、北村薫作品ですから、針が振り切れるようなものはないですね。上品にまとまっていると。物によっては、完全に文学作品ですし。安心して読めますが、もの凄く引っ掛かりがあるとかインパクトというものはないですかね。最初からそういうものを期待していないので、いいのですが、もう一歩踏み越えたバカなものも書いて欲しいと思うような、それは踏み越えてはいけないんじゃないかと思ったりとか。読者とは勝手なものだよなと。1950年のバックトス